似非科学批判 の日記群

動物占いを糾弾する

最近はだいぶ下火になりましたが、「動物占い」てのがあります。これはかなりいい加減だ。
(乱?)数表を用いることで、数字に弱いヒトにとっては「何となく、信頼できそう?(語尾チョイあがる?(とこれも語尾チョイあがる?(とこれもまた語尾チョ・・中略)))」ということになるのでしょう。結局、自分がどの動物に属するのかは生年月日のみによって決まるのであります。これは数表をちょっと観察すれば分かるハズです。
暇だったので自分の学年が所属する1970~1971年及び、手元にあった表の最初にある1938年と最後である1991年について調べてみたところ、

動物名所属人数
1938年1970年1971年1991年
ライオン24242424
チータ24242424
ペガサス24262524
ゾウ25252425
たぬき24242425
こじか25242425
37363637
37373836
子守熊37363637
36363636
黒ひょう36363636
ひつじ36373836


てなコトになりました。
私のサンプリング方法(この4つの年の選び方)も適当であることだし、他の年については気が向いたらやってみようってことで、この集計結果が何を意味するのか、あるいは意味の無さを表しているのかはさておき、「生年月日のみによって決まる」と言えば、いにしへの「バイオリズム」と同じでありましょう。ということで、いい加減さはほかの占いと五十歩百歩かなぁと。
「信じた者勝ち(負け)」ってことですね。

アンチ抗菌主義

最近はだいぶ下火になったが、「抗菌グッズ」ってのがありますなぁ。しかし、「細菌」ってのはひたすらに居なきゃいい、ってものではないってことを、大抵のヒトが知らないってわけでもないような気もしないでもない。
くどいので改めて書くと「"細菌はある程度必要な存在だ"というコトは常識となりつつある」ってこった。例えばそれは「MRSA」などという存在からも推測できよう。

例えば、歯周病というのはある種の細菌の存在が関与しているのかもしれない。しかし、その原因となる口の中に存在する菌を抹殺すればいいと考えるのはいかにも短絡的にすぎる。「腹が減るのがイヤだったら死んでしまえ」あるいは「そんなに太りたくないのなら、この世から消えたまへ」というようなハナシに近い気がする。
歯周病菌がはびこるのは結果であって、その原因を究明しない限り(例えば免疫系に何らかの異常を抱えているのかもしれないし、もっと単純な理由かも知れない)、根本的には解決しないはずなのである。大体、歯磨きが必要な生物ってのは人間以外にはいないような気がするので、食べ物に気をつけれ(究極的には食品の調理に火を用いない)ば、歯磨きなんて作業は必要ないのかも知れない。

こんなコトを考えるのは私くらいかも知れない。もしかすると、歯磨き粉メーカーは「さふいったおもひ(無常感)」にとらわれているのかも知れませんが。

それはさておき、製品を一人でも喜んで買ってくれるヒトがいれば、喜ばしいことなのかも知れない。そして、企業としてはかなり大勢の人に喜んでもらえる製品を作らないと、生きてはいけないのであろう。だから、本当に必要かどうか分からない品物にも「抗菌作用」を謳ったりする。自然科学を教える身である自分は、そんなCMに踊らされる人がいるってコトは悲しいことだと思う。

で、「アニメ」と「広告」のハナシは別の機会に。

GI値ぃ?

最近大手を振るいつつある「GI値」、胡散臭せー。
単純に食い過ぎなきゃ良いんですよ。

ハナミズキの果実、今朝囓ってみました。かなり苦かったッス。ま、スモモ様の香りがしたようなしないような...、また、果実っぽい歯ごたえも若干あったのだが、何しろ苦かった。


バナジウムで低血糖?ホントかいな?

この「バナジウムは高血糖のヒトによい」ってハナシには、桜井弘とか奥田拓道とかいうヒトが絡んでいるらしいが、特に奥田拓道ってヒトは怪しい。
「キチン・キトサン」や「にがり」にも一役買ったらしいぞ。怪しすぎる。上記物質を一応信じて裏切られたヒトは多いのではないだろうか?ってか、そういうモノに惹かれてしまうヒトは、たいがい「移り気」だろうから、いちいち彼らの言うコトに目くじらを立てることもないのかも知れない。そして、苦労して稼いだ金を、彼らが協力した企業とか、その下のドジョウ企業に貢いでいくワケね。ご愁傷様。

こういった無駄遣い、つまり「変な健康食品もどきにハマるコト」ってのは、税金を払うのとはまた別の次元で下らないと思うのだ。税金はある程度勝手に持って行かれてしまうが、健康食品は意図的に購入する必要があるじゃないですか。かの有名なカテキンは「勝て菌」ですぜ、知っとるけ?2006年1月26日訂正

で、「バナジウムで低血糖」にも、私のセンサーが遅ればせながら反応したのだ。最近「バナジウム」ってパッケージに書かれた天然水が増えてきてましたけれど、それが「何に効くというタテマエ」になってるか、知りませんでした。
天然水はちょっと詳しい私であるぞ。何たって卒論で扱ったから。

例えば、バナジウムは良いらしいという裏付けとして、アサヒ飲料のページがある。(2011年6月リンク貼り直し)
上記サイトにはそれなりの実験結果?が記してあるのだが、マウスとヒトの生理機構って違うところも多いんじゃないかい?

動物実験で有名なのは「サッカリンの発ガン性」であろう。「サッカリン」って物質は、ラットの雄には発ガン性を持つそうなのだが、ヒトに対しては特に発ガン性は無いらしいってコトになりましたよね。上記サイトの実験だって、特殊な系統のマウスを用いているみたいです。その生まれながらに糖尿・中性脂肪過多のマウスに対しては、バナジウム入りの水による高血糖症の改善が見られたとしよう。しかし当然の事ながら、バナジウム入りの水がヒトに同じ効果を生むかどうかは分からない。にもかかわらず、バナジウムをたっぷり含んだ(って言っても1リットルに100μg程度だけど)水がかなりの値段で売られている。
そんなにバナジウム必要なら、ホヤ喰えば良いんじゃない?富士山麓の水で生活しているヒトとか、日常的にホヤを食う人達の疫学的調査のデータがあったなら、ちょっとは信じても良いかも知れないけれど。

で、私はアサヒ飲料のページにあるような実験結果が得られたかどうかも怪しいと思っている。「アサヒ飲料の営業活動としての研究」なんだもの。

恐るべき国家アメリカ

本日の日経朝刊の記事をネット上から引用。http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20051109AT2M0901A09112005.html

進化論批判を指導基準に明記・米カンザス州が決定

米カンザス州の教育委員会は8日、高校の科学指導基準にダーウィンの「進化論」への批判を盛り込むことを決めた。神がすべての生物を創造したとする聖書の教えに反する進化論への批判も学校で教えるべきだとする運動が、国内各地でキリスト教右派を中心に起きているのを踏まえた措置。
AP通信などによると、新指導基準は「高校生は進化論を理解しなくてはならない」とする半面、直接証明する証拠がないことや、化石の記録と矛盾することなど進化論に疑問点も多いと指摘。基準の内容は今後、各校で科学の試験などに反映されるという。
進化論批判はミネソタ、オハイオ、ニューメキシコの各州の学校教育でも導入済み。米国民の4割は進化論を信じておらず、学校での反進化論教育に賛成する人は6割以上に上るという世論調査もある。(ワシントン支局) (22:00)

凄いクニですよね。
私は、以前「進化論と創造論 ~科学と疑似科学の違い~」で、アメリカ合衆国というクニの状況を(伝聞だが)知り、びっくりしたコトあったから、記事自体はそれほど驚きませんでした。上記ページの作者のブログは凄い気合いです。

海洋性コラーゲン?

「海洋性コラーゲン」と聞くと、何を思い浮かべるでしょうか。

何となく「海洋」ってコトバから綺麗なイメージが沸くかも知れません。しかし、まずは「コラーゲン」の語源から。って、書こうと思ったら、とても判りやすいページがありましたので、そこを紹介しましょう。
異端の多数派・コラーゲンには、コラーゲンの全て?が記されていると思います。

上記ページは検索して引っかかったのですが、「なんだか見覚えあるデザインだなぁ」と思い、上の階層を探ると、K.SATOH's official websiteへたどり着きました。このページは私のパソコン内の「お気に入り」に入っていました。
こういうコトって結構あるのですね。検索して発見したサイトで「ここは良いなぁ」って思い、よく調べると既に「お気に入り」として登録されているというコト。良くできたサイトは勝手に人が集まるようになっているのでしょうね。

で、上記サイトに詳しく書いてありますが、「コラーゲン」=「膠(にかわ)のもと」です。それだけ見るとあまり綺麗な感じはありません。

で、「海洋性コラーゲン」ですが、場合によっては魚の鱗(うろこ)から作成するみたいです。参考にしたサイトを記すと、「金儲けを企むヒトに顧客を紹介する」ことになってしまいそうです。そして、それは私の望むところではありません。
現在の理科教育というのは「理科を中途半端に学習したヒトが、悪徳業者に騙されないようにする」ために「も」存在していると考える私であります。と、いうコトは、世の中で一番重要なのは「社会科」なのカモ... でも、日本語が理解できなきゃ...

まあ、この文章を読み、その上で「鱗エキス?」を摂取したいというなら、私は止めはしませんけれど。何しろ、どうしても「海洋性コラーゲン」を摂取したいのなら、魚を頭からバリバリ食べれば済むコトなのかもしれません。

ま、それじゃあ「美容に興味があるような、微妙な年ごろの女性への商売」が成り立たないでしょうけれどもね。

通販の嘘

spa1.jpg
この画像はDCCARDが送ってくる冊子GRANの広告である。この商品、あなたは欲しいですか?

私はこの冊子の広告を見て、非常に疑問を感じた。サーモグラフィーの部分だけ拡大してみよう。
spa2.jpg
サーモグラフィーという機器自体の存在は、世間の知るところとなった。しかし、ここが落とし穴なのである。

一見、上の3つの画像を見比べると「ふんふん、だんだん暖まっているのね」ってコトになる。しかし、私は気付いた。1と3の画像に「省エネデスクヒーター」らしき像が見えないのは良しとしよう。しかし、その機器を使用している最中のハズの2の画像、発熱している物体が見えないのである。そこから更に気付いたのだが、よくよく3つの画像を見比べると、バックグラウンド自体の色味が変化しているのである。
「科学的」な測定ならば、室温は常に一定に保たれるだろうから、背景の青色も同じ色になるはずである。しかし、上の画像は明らかにバックグラウンドの色が変化している。これは単純に椅子に座っただけのヒトの脚を撮影しただけであろう。そして、カメラの側で「感度」や「表示色の設定」をいじっただけである可能性がかなり高い。
チナミに遠赤外線応用研究会のサイトは相当に怪しいです。小泉純一郎とは違って「パッと見」だけで怪しさを放っている。

同じ商品を扱っているらしいのが二光の「デスクスパ」である。何でも、売れ筋商品No.1なのだそうで。

Webサイトのほうは後から発見したのだが、こちらのサーモグラフィー画像では、デスクスパ自体が発熱(赤外線放射)しているコトがわかる。二光のサイトだけを見ている分には、私は別にカラまない。買いたいヒトは買えば良かろう。

ここで言えるのは、「通販ってのは、常に"使用前・使用後"を疑ってかかれ」ってコトでしょうね。

ビビビウム

ビビビウムとは、周期表の222番目に位置する元素であり、記号は「Bbb」です。2006年に日本の学者、駄増泰造(だましたいぞう)博士が東京湾固有種であるゼニヒガタサンゴからの抽出に成功しました。
ビビビウムは驚くべきことに、以下の様々な特長を持っています。

・マイナスイオン放出
・遠赤外線放出
・環境ホルモン無害化
・水分子ナノクラスター作用
・弱アルカリ性
・高保水力
・抗酸化性
・殺菌作用
・滋養強壮
・自然治癒力向上
・二日酔いの改善
・視力回復
・一皮剥ける
色覚異常改善

ビビビウムは天然には存在しない超々ウラン元素のため、通常は3億ナノ秒しか存在できません。日本似非科学研究所の俺尾真二郎(おれをしんじろ)研究員らは、ビビビウムの安定化に世界で初めて成功しました。安定化ビビビウムは外見は通常の水溶性ゲルマニウムイオン超合金にそっくりですが、その効能はピラミッド・水晶・トルマリン・チタン等と同様、使用者が信じている限り永久に持続します。
また、ビビビウムの効能は有機ビビビウム・無機ビビビウムどちらの状態でも発揮されます。肌に塗っても、直接食べても、直腸へ注入しても安全です。場合によってはビビビウムを眺めているだけでも効果を発揮し、カラダを内側からも外側からも健康にしてくれます。

古くからゼニヒガタサンゴの生態を研究し、養殖に成功している極東珊瑚商会は、この度ビビビウムの安定供給に目処が立ったため、今後ビビビウム関連商品を続々とリリース予定です。是非おためしください。
なお、ビビビウムと某有名歌手は無関係ですので、使用に際して電撃結婚及び離婚の心配はありません。安心してご使用ください。

血液型占いってヤツ

生徒はいろいろ質問してくる。基本的に質問は歓迎なのだ。しかし、苦々しく思う質問もある。その筆頭に挙げられるのが「先生、何型?」ってヤツ。

私は基本的には「血液型のコト?」って返答する。時間的余裕(?)があれば「ABO式?Rh式?白血球の型?」とたたみかける。
Wikipediaによれば、血液型占いってのはほとんど日本固有のモノであるってコトだった。私もそういった文章は何かで読んだコトあった。ウィキペディアをしみじみ読んでいると、「良くもこれだけ博学なヒトが居るものよのぅ」って感心する。また、基本的に公正であろうとするヒトだから辞書を書くのだろう。読んでいて面白い。
特にこの部分に「禿シク同イ」した。

血液型性格分類が流布されていることで、各人の行動様式に告げられた性格が織り込まれてしまっている影響が指摘されている。この点をみると、性格の発達にまで影響してしまう可能性があるという点で単に俗信と捨て置くことはできないものであると言える。坂元章らは、これを血液型ステレオタイプによる自己成就現象(ピグマリオン効果参照)と名付け、1992年に自己判断による性格は血液型性格分類に一致する、とする研究結果を発表している。
例えば、生まれたときからA型は真面目だからと何度も繰り返し言われると、本人も自分が真面目だと思い、そのように行動してしまう事がないとは言えない。またそれを見てやっぱりA型は真面目だとする根拠にしてしまう因果の逆転が起こる。

以前の日記にも記しているように、私は数年来「オガワマサキ占いの法則」というものを披露していた。あまり生徒受けは良くなかったけど。
それは「自分と違う星座や血液型への占いでも、その気?になってみると、すべて当てはまる」ってヤツである。

数日前、私が発見したと思っていたこの法則には、もっとちゃんとした呼び名があることを知った。「バーナム効果」というそうである。以下は2006年2月14日時点でのWikipediaの引用。

バーナム効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

バーナム効果(バーナムこうか、Barnum effect)とは、誰にでも当てはまる一般的なパーソナリティ(性格)についての記述を、自分だけに当てはまる正確なものだと見なして、無批判に受け入れてしまう現象。
アメリカ合衆国の興行師・P・T・バーナム (P.T.Barnum) にちなんで、心理学者のポール・ミール (P.E.Meehl) によって1956年に命名された。 フォアラー効果(Forer effect)ともいう。
「あなたの性格は○○ですね。」と明示すると、その内容とは関係なく、「その通りです。」と答える人が多く現れる。これはバーナム効果のせいである。
占いや超能力(特に千里眼など)、霊視、血液型性格診断などのもつ説得力の大部分はこれに由来するとされる。

なお、私がずーっと思い違いしていたコトがあります。それは「ヒトのABO式血液型は、単なるメンデル遺伝に従わないコトもある」ってこと。それを数ヶ月前に教えてくださったページを紹介し、「独り者の男性には辛い日」の日記を終わります。

森田保久の高校生物関係の部屋内 血液型

「オキシクリーン」という漂白剤?がある。私はあの商品を実際に使ったことはない。何故なら、あのテレビショッピングの映像は信用できず、買いたいと思わないから。
「オキシクリーン」も数年前に見たチューブ入り洗剤(商品名忘れた)の場合と同じだった。汚れたシャツやレンジフードやボールの水に洗剤を使用し、「ほーら、こんなに汚れが落ちました」って映像を流す。あの映像をよく見ていると、汚れは「落ちる」というよりも「消えて」しまうように見えるのではないだろうか?そうだとしたら、あなたの目は正しい。

私が今までテレビショッピングで見たことがある汚れのほとんどが「黄色~茶褐色」あるいは「青紫~黒色」のいずれかであった。そして、その汚れはどちらも綺麗サッパリ無色透明になってしまう場合が多い。油で汚れたレンジを洗剤入りの布で拭いた場合、油汚れが布に移動するならまだしも、「汚れそのものの色が消える」というのは、どういうコトだろうか?

高校時代、化学を選択したヒトは「フェノールフタレイン」という指示薬の名前に聞き覚えがあるのではないだろうか?あの指示薬は「酸性~中性」では「無色」なのだが、「アルカリ性」では「赤紫色」になる。(参考文献:ページ中盤に画像があります)

こういうテレビショッピング、想像できる?(阿久津真矢で)

1:ボールにアルカリ性の液体(水酸化ナトリウム水溶液など)を入れておき、そこにフェノールフタレインを入れる。色は当然の事ながら「赤紫色」である。ただし、この準備段階は放映しない。
2:出演者はボールの赤紫色の水を指して言う「ここに汚れた水があります」
3:「○○○クリーン」という名のチューブから歯磨き粉みたいな洗剤をちょっと出し、それをボールの水に溶かす。(なお「○○○クリーン」には、硫酸が入っている。)
4:出演者は言う「ほーら、汚れが消えてしまいました」(当然、ボールの水は中性や酸性になるから、フェノールフタレインの赤紫色は消え、無色透明の水が出現?する。)

「オキシクリーン」テレビショッピングでの汚れの色は、「黄色~茶褐色」あるいは「青紫~黒色」が多い。油汚れにしろ、シャツのシミにしろ、ボールの水の汚れにしろ、ほとんどが上記の色に当てはまるのでは無かろうか?私の想像だが、「黄色~茶褐色」の汚れは「ヨウ素(あるいは臭素?)」であり、「青紫~黒色」の汚れは「ヨウ素デンプン反応:ヨウ素とデンプンを混ぜたもの」では無いかと思われる。

「ヨウ素」という物質は、「還元剤」に触れた場合、無色の「ヨウ化物イオン」に変化するのだ。また、「ヨウ素デンプン反応」の起こっているデンプンに「還元剤」が触れると、「ヨウ素」は「ヨウ化物イオン」になり、ヨウ素デンプン反応の紫色は消えてしまう。そして「オキシクリーン」には「還元剤」としても作用する「過酸化水素(厳密には過炭酸ナトリウム)」が入っているのだ。

何を言いたいのかというと、「オキシクリーンのテレビショッピングの映像では、最初から消えるような汚れを使っている」というコト。あの映像は単なる「酸化還元反応」つまり「色が変わる化学実験」でしか無いのだ。
私があの映像を監修しているなら、念のために還元剤を多めに入れておくであろう。ヨウ素の色が良く消えるように。

「そんなの分かって買っているのよ!フンッ!!」ってコトでしたら、スイマセンでした。


2009/12/15追記
参考画像アップしました。
日独合作ペテンショー「イージークリーン ウォッシュパワー」

7年前の『あるある大事典』

今日の昼間、ふと思い出した。
「ずっと昔に、『緑茶でビタミンC』ってのは胡散臭いコトに気づき、そのことをMLに流したなぁ」って。

で、その時の文面を発掘したので披露します。図らずも、今話題?の『あるある大事典』にツッコミを入れていたことを知りました。

Date: Wed, 17 May 2000 23:05:45 +0900
Subject: [SHIMPO 00386] 途中経過

---途中省略---

かーなり笑ったのが
http://www.ktv.co.jp/ARUARU/aruocha/ocha4.htm

> 茶葉成分
> ---------------------------------------------------------------------
>   日本茶は他のお茶と比べて圧倒的に有効成分が豊富である。
>  ビタミンCの含有量はウーロン茶の約30倍。

緑茶はビタミンCを250mg含むのだそうだ。
ただし100g(!)当たり。

そんな物質など、「無い」に等しいと思うのは私だけだろうか?


(えせ)科学を過信してはいけない。

チナミにそのML、今は廃業(?)してしまってます。大学時代のサークルのヤツでした。

私は「栄養士」って存在、かなり怪しいと思ってます。就業したくない。
食事の材料をとっかえひっかえしては、「各種栄養素について、誰かが決めた望ましい数値に近づける」だけしかしてない気がするから。
ま、確かに病院や学校ではそういった作業も必要なのでしょう。しかし、絶対に栄養士だけでは健康は得られない。調理するヒトの愛情や信念や技術が「おいしい食事」には必須だと思う。職場の食堂などを見ていて、強く思うのです。責任者のオジさん(多分、日京クリエイトの社員)の気合いあっての「おいしい学食」なのだろうって。

時々新聞なんかに「緑茶=ビタミンC」みたいな記述を見たりするが、「思考停止」が甚だしいと思うッス。
原稿を書いた栄養士も、それを載せちゃう新聞社も、私より科学的でない、なさすぎると思う。

「納豆=痩せる」と五十歩百歩だ。

問う

アナタは「占い」を信じたことがありますか。

それは「血液型占い」でしょうか。やっぱり「星占い」ですか。
もしや「動物占い」でしょうか。
はたまた「手相」?

「オーラの泉」を馬鹿にするのは簡単ですが、「オーラの泉」を信じるヒトを啓蒙するのが、「教育」の務めなのではないでしょうか?

「水からの伝言」
私は読みたいとも思いませんでしたが、読んじゃった方も多々いらっしゃるようで。


「理数離れ」というよりは、「科学離れ」が相当根深いと思う昨今です。
もっと頑張らねばなりません、恐らく。

「総合的な学習の時間を廃止しよう!」と言いながらも、定められているからには遂行せねばならない。で、やるからにはそれなりに真面目に取り組むのだ。ああ、エラい。

勤務先の高校3年では、担任団11名がそれぞれ講座を設定した。約240名の生徒達は、それぞれ希望する講座を選び、受講した。

私が設定したのは「健康グッズを科学的に検証する」という講座である。第1希望者は33名だったから、まあまあの人気だったと言えよう。

「鰯の頭も信心から」ということわざは知っていますか?「遠赤外線」「ゲルマニウム」「弱アルカリ性」「(水溶性)チタン」「ナノクラスター(水)」「ナノコロイド」「バナジウム」「マイナスイオン」(50音順)などなど...。健康に関わるような製品は、かなり高価なものも多いですが、本当に効果があるのでしょうか?今後、無駄なお金を使わないためにも、文献やインターネットなどを用いて、一緒に調べてみましょう。

33名は、上の「講座紹介文」を見て希望してきた。まあ、「あの教員ならヌルかろう」という見込みがあったのかも知れない。

生徒達に数名のグループを作ってもらった。それぞれのグループが調査した商品等は、以下の通りだった。(50音順)
おっきくなぁれ
ぐーぴたっ
ゲルマニウム
スリムウォーク
ヒアルロン酸
マイナスイオン
リンパマッサージ
ロデオボーイ

調査結果のプレゼンテーションは先週行った。最優秀グループが、来週の学年全体会で発表を行う。
結果的に、最優秀となったのは「リンパマッサージ」であった。芸達者な生徒が教室の前でマッサージを実演したら、相互評価でぶっちぎりの高得点を獲得したためだ。なお、リンパマッサージの効用については、私は意見を保留する。

生徒達のプレゼンテーションには、「科学的な知識が浅いため、商品説明や文献、ネット上の文書をただ棒読みする」だけのものが多かった。例えば「ゲルマニウム推進派と思われるヒトの文書」などの「ツッコミどころ満載」のものもあったが、生徒間ではそれなりの評価だった(第2位)のがビビッた。ま、発表の内容だけで評価したわけではないから、ある程度は仕方ない。

昨日は講座の最終回ということで、「通信販売に騙されないために」という演示実験と講義を行った。扱った内容は以下の通りである。

・気体の捕集法(上方置換、下方置換、水上置換)
・酸素 O2 の発生
・硫黄 S の燃焼
・亜硫酸イオン SO32- の還元力(還元性)

過酸化水素の分解による酸素の発生
<反応式> 2 H2O2 → 2 H2O + O2 ( MnO2 は触媒)

硫黄の燃焼
<反応式> S + O2 → SO2

亜硫酸イオンの生成
<イオン反応式> SO2 + H2O → 2 H+ + SO32-

亜硫酸イオンの還元性(亜硫酸イオン自身は酸化される、すなわち電子 e- を放出)
<イオン反応式> SO32- + H2O → 2 H+ + SO42- + 2 e-

ヨウ素の還元(亜硫酸イオンから生じた電子がヨウ素に作用する)
<イオン反応式> I2(褐色) + 2 e- → 2 I-(無色)

行った実験は、それでもアナタは「あの洗剤」を買いますか? そのものである。


無色である亜硫酸イオン入りの水少量を、薄めたヨウ素液(ヨウ素ヨウ化カリウム水溶液)に垂らすのである。すると、ヨウ素がヨウ化物イオンに変化し、褐色の液体は無色になってしまうのだ。かなり劇的に。
また、デンプン水溶液にヨウ素液を加えた青紫~黒の液体に、同じく亜硫酸イオンを加えると、やはり劇的に無色になる。


実際にこの実験を眼にした生徒は、かなり驚く。本当に黒い水が透明になってしまうから。

私は「通販には騙されないように」と言うと共に、「(理科を真面目に勉強して)実験を見慣れていれば、テレビの嘘も見抜くことができるのだ」とも伝えるのであった。
ついでだが、暗くした実験室において、酸素中で硫黄を燃やすのは非常に美しい。青く輝く炎は幻想的である。何度見ても飽きない。ネット上を軽く漁ったが、画像は発見できなかった。ま、写真ではあの美しさは伝わらないとも思うが。


一応、理科の先生向けに何点かコツを記しておく。
・発生させる酸素が2L(およそ集気瓶3本分)ならば、教材として売っている過酸化水素水は数mLで足りる。高濃度だと沸騰してしまうので、水で適宜薄めて使用する。
・水上置換をする際、集気瓶の中に少量の水を残しておく。二酸化硫黄を溶かし込むためである。
・硫黄を燃やす前に、スチールウールの燃焼も見せたい。
・二酸化硫黄が水に溶けると、集気瓶の中は陰圧になるため、適宜摺り合わせのフタを開ける。


2009/12/15追記
参考画像アップしました。
日独合作ペテンショー「イージークリーン ウォッシュパワー」

ゴキブリって、外骨格が堅牢な生物である印象がある。
圧迫した際、スリッパ越しに「破裂の衝撃?」を感じたことあるから。

また、あれだけ敏捷な生物だから、生での素揚げは難しいんじゃないかな?


今年のアルファブロガーが選出されたようだ。
昔からその立場にいらっしゃるきっこ氏finalvent氏が、ファストフードの雄である「吉牛」に関わるような文章を書いていらっしゃる。別に後者は書いていないって?
きっこ氏は吉牛に行かないそうだ。私も行かない。私は「すき家」も行かないけど。単に肉があまりすきじゃないだけだ。

ここで一首

吉牛を恐れるあなたは喫煙者
そんな川柳作りしアル中

この「川柳兼狂歌」は、過去の作品の焼き直しなのです。

自分の日記を検索してみて、「電磁波が危ない」みたいな文章は無かった。良かった。
しかし、生徒には「電磁波って、危ないという説もあるみたいッスよ」とは伝えたことあるなぁ、確実に。「高圧電線の下に住んでいると、発ガンの確率が高まるという話もあるようだ、又聞きですけど」とは言ってきた気がする。最近はあんまり言わないけど。


関連する過去の日記
書評 『環境危機をあおってはいけない』

新生児用の衣類のパッケージには「ホルムアルデヒド移染防止のため、袋は開けないでください」という但し書きをよく見る。
昨年、配偶者の従姉妹に子どもが誕生し、彼(赤ちゃん)のために衣類を物色していて知った。

大体において、新生児の衣類は「真空パック」や「鮮度保持パック」などに入れられているわけではない。基本的にプラスチック製の透明な封筒に入っており、封筒の口は開いている。「オープンエアー」と言って差し支えない状態だ。その口の一部分だけ、セロハンテープでとめてある場合が多い。


ホルムアルデヒドのように低分子の化合物が、衣料品店内に存在しているならば、そいつはどんどん拡散していくだろう。
本当に「他の衣類(あるいは壁紙?)からのホルムアルデヒド移染」を防止したいならば、プラスチック製の袋を完全に密封しない限り、ホルマリンの汚染は避けられないのでは無かろうか。

そして、もし汚染された衣類を買ってきたとしても、欲しかった「赤ちゃん用衣類」自体がホルムアルデヒドを発するのでないならば、そいつを普通に洗濯して乾かすことにより、ホルムアルデヒドはどこかへ飛散してしまうだろう。

だから、私は「ホルムアルデヒド移染防止のため、袋は開けないでください」というメッセージは、ほとんど無意味だろうと考える。

無意味繋がりで行く。

以前、東京の西の方でバスに乗った時、イカしたステッカーを見た。
画像を撮影しようかとも思ったが、他人の目が気になるのでできなかった。

そのステッカーには、以下のような文言があった。
「○○バスでは、テロ等防止のため、危険物の持ち込みを禁止しております。ご協力よろしくお願いいたします。」

なお、そのバスではボディーチェックや持ち物検査などは無い。
本気のテロリストだったらば、ステッカーの指示に従うわけはない。自ら「危険物」を持ち込むだろう。また、テロ実行の際、見知らぬお客さんの「危険物」は関係ないだろう。
大体、どのような客であれ、公共交通機関への「危険物」の持ち込みは法令で禁止されているはずだ。

ググって面白いページを発見した。
ただし、私が見たステッカーと、上記引用文書の直接的な関係は無いようだ。時期とステッカーの場所が異なるから。
公共交通機関等におけるテロ対策の強化について

公共交通機関等におけるテロ対策の新規強化事項

自動車(バス)
 実施事項
  ステッカーの貼付
 具体的内容
  危険物持込禁止の協力要請を行い、東京都内の全ての路線バスのステップにステッカーを貼付


国土交通省だそうで。バカ役人極まれり。
ステッカーでテロが防げるなら、誰も苦労はしない。

『水伝』という似非科学

この間、というか、正確には4月20日の日曜午後、『あっぱれさんま新教授』という番組で、未だに『水からの伝言(ウィキリン)』の内容を踏襲するような放送を行っていた。

で、その番組の中では、長谷川初範ってオッサンが「水伝信者」として伝道に励んでいた。
彼は「水にはうるさい」と言っていたにも関わらず、「水道水」と「2か所の名水」を当てる「利き水」で、見事全問不正解だった。なかなかナイスなオッサンである。『水伝』の信憑性を落とすのにも効果的であった。賛辞を送る。

しかし、フジテレビ系列の馬鹿さ加減、というか、番組内容のチェック体制の甘さには感心する。『あるある大事典』であれほど叩かれたにも関わらず、似非科学の権化とも言える『水伝』を広めるような番組を放映してしまうのだから。
あの『さんま云々』の番組制作者は、よほど自然科学関係に弱いのだろう。
長谷川なるオッサンにも改心してほしいと思う。私の勝手な願望であるが。


エセ科学に釣られてしまう人は多いようであり、問題なコトに「小学校の先生などが道徳の教材として『水からの伝言』を用いてしまう」というような事態も多々起こったらしい。ウィキペディアにも書いてある。
だいたい、あの本は版元が「サンマーク出版」って時点で、胡散臭いのに。大人なら気付けよ。

かく言う私は『水からの伝言』そのものを読んだこと無いのですけどね。そのダイジェスト(書評だったかな?)をどこかで読み、一笑に付した。私は「原典にあたっていない」から、その点において「非科学的」という誹りを免れないかもしれないが。


理科の授業中などに、機会があると尋ねる。「『水からの伝言』って本、知ってますか? 水に声をかけると綺麗な結晶ができるとか何とかいうヤツを...」って。高校生が相手のことがあれば、中学生が相手のこともある。
ここ数年、生徒は「???」という顔をしていることが多い。良いことだ。
以前には、「先生、水に『ありがとう』って言うと、綺麗な結晶ができるんだよねぇ...」という質問を受けることもあった。その度に、私は『水伝』の非科学性を力説する必要があったのである。

そんな、ごく個人的な体験からの類推ではあるが、『水からの伝言』は徐々に義務教育界への影響を弱めているようだ。良いことである。

この1年くらいかしら?、"パワースポット"ってコトバは、私の「エセ科学センサー」に引っかかる。

2009年2月9日現在、"パワースポット"についての日本版ウィキペディアの記述は、石石混淆って感じだ。
この"パワースポット"、「出典を必要とする記事」と「オカルト」ってカテゴリに分類されている。良い傾向ですね。
powerspot.gif

こういう「エセ科学」は、中途半端に科学的な語句を織り交ぜることによって成立する。理科に弱いと、いろいろ騙されるッスよね。"パワースポット"って、言い出しっぺは誰か知らないけど、今は観光業界が促成栽培の柳の苗を植え、ドジョウの稚魚を放流して待っているように思えます。
分かりづらい比喩ッスか?

なお、経済に弱くて欲が深いと、ネズミ講に引っかかりますな。
そして、うかうかしてると、私のような教員・ここ ariori.com のような変なサイトに騙される。意識的に騙しているつもりはありませんが。


見た目が神秘的、というか、無神論者であるはずの自分が「神々しさ」を感じた場所、いくつか思い浮かびます。
日本で無理に絞ると、摩周湖(画像ググリンク)と高千穂峰(画像ググリンク)です。


パワースポットって、見るとエネルギー(って何?)が得られるのですかねぇ?
あるいは、近寄ってこそご利益があるのでしょうか? やはり距離の2乗に反比例するのかな?

何にせよ、地球上には限りなく"パワースポット"がありそうな気がします。狭い日本でも、相当数存在するらしいですから。
そして、この供給過多な「パワースポット」、宇宙全体で積算するならば、宇宙のどこに居ても、そう、アナタが今居る場所でも、その"パワー"の恩恵を受けられそうな気がしませんか? だって、惑星の数は「星の数」以上、つまりほぼ無限に存在するハズなんですよ。


で、私は太陽は凄いと思うのですよ。あれほど「地球上の生物」にとって、有り難い存在はない。バリバリにエネルギーを感じます、皮膚から直に。


結論 「パワースポットなんて気のせい」

スラッシュドット・ジャパン
「個人情報保護」のため卒業式の写真・ビデオ撮影を禁止?

から、
AGARA紀伊民報
撮影ご遠慮ください、保護者から不満も 田辺中学卒業式

を知った。

スラドの記事には、

個人情報保護法って、そんな内容含んでたっけ? つ~か、学校のサイトに生徒の写真とか名前出てますけど......

とある。で、その中学の公式サイトを見る。
http://www.tanabe-h.wakayama-c.ed.jp/tyugaku/H19tayori/40_1.htm
↑確かに。アホか。


紀伊民報の記事の中には、以下のような記述がある。

浜野校長は「保護者としての気持ちはよく分かるが、写るのが自分の子どもだけではない場合、個人情報保護法で規制される。撮影されるのを嫌がる生徒や保護者がいるかもしれないし、ほかに流用される可能性もある。その場合は学校として責任が持てない」と説明。多くの保護者が一斉に撮影することになると、式を厳粛に開くことができなくなることも理由に挙げ、理解を求めた。

校長の本音は、「式を厳粛に開」きたいっていう、ただそれだけなのだろうと想像する。
だったら、厳粛な式が行えるように、式の前に保護者に注意をすれば良いのだ。「携帯の電源はお切りになって...」とか「他の参列者の迷惑になるような行為はお止め...」とかさ。

こういういい加減なコト言っちゃう校長がいる学校は、大変だろうと思うよ。
紀伊民報は良い記事を書いているんじゃないかと思います、思考停止のアホを糾弾するという意味で。


もう一つ似たような記事を見た。

NATROMの日記
香水の自粛のお願いに化学物質過敏症を持ち出さないほうがいい

から、
asahi.com
「授業参観、香水控えて」 学校「過敏症の子に配慮を」

NATROM氏は医師だそうで、昔から疑似科学を根絶やしにすべく活動なさっている。私が「疑似科学」あるいは「似非(エセ)科学」に興味を持ち出し、ネット上の検索が楽になった頃から、そのお名前は知っている。

どちらの記事も、学校と保護者のやりとりを扱っている。パッと見、内容は似ているようだが、実は雲泥の差があるわな。

朝日新聞に出てくる「名古屋市瑞穂区の市立小学校」は素晴らしい。NATROM氏も書いているが、その小学校は以下のようなメッセージを親に送ったらしい。

子どもによっては、保護者の整髪料や香水などに反応して息が苦しくなるなどのアレルギー症状が出るようです。鼻やのどを刺激するような整髪料や香水を控えていただくと、大変助かります

もともと、この名古屋の小学校の話題には「化学物質過敏症」なんてフレーズは無く、朝日と広田氏とやらが結託し、アサヒッているんじゃないか。私はそう思ってしまった。


と、ここまで書いて、私は気づいてしまった。
田辺の中学校は、「君が代」周辺のゴタゴタか...?

やはり、2ちゃんでも、同じコト気づいた方々が居るみたい...
なお、ちゃんと「和歌山」というフレーズも入れないと、大阪の同名校(更に怪しい...?)が引っかかってきます。ご注意あれ。

レメディ

「紫友同窓会会報 第37号」とやらが、先日届いた。
東京都立小石川高等学校・小石川中等教育学校の同窓会報である。

そのなかで「ホメオパシー(参照)」なる語を発見してしまった。高校の先輩であるらしい「日本ホリスティック医学協会会長 帯津良一氏」についての記事内にて。

協会名から怪しい。そして、そのサイトを見てみた。
「場」という語が多用されていた。

「波動」とか「場」という語に対して、私の「似非科学センサー」は激しく反応する。仮にも、医学部を出たような科学者であるならば、やたらに「場」という語を使って欲しくないものである。同窓会報の「プロフィール」を見る限り、外科が専門らしいから、単なる「技術者」でしかないのかも知れないが...
「老人の宗教かぶれ」は始末が悪い。


私が愛読している NATROMの日記帯津氏の病院のコトが書かれていたので、数日間温存していた話題を書いてみた。


この音楽は、私の子どもが反応した歌。先月末だったか、車の中でラジオから流れてきた。
♪アオ、アオ の部分が気に入ったようだ。真似をしていた。
彼女は NHK教育 で流れる「ぐるぐるどっかーん!」などの歌も好きなのだが、ビートの効いた曲も好きであるらしい。

帰宅後、ネットで検索し、曲名とアーティスト名を再確認した。どこかで聞いたことがある方も多いのでは無かろうか。
「レメディ」繋がり、終わります。

先日来、スパコンの存在意義について調べています。

で、以下のサイトにたどり着き、脱力しました。少なくとも、気象予測にスパコンは不要でしょう。ましてや、「京速の彼」などは。


気象庁 | 用語解説(アンサンブル予報) (強調は Masaki による)

気象庁では、季節予報の予測手法を従来の過去のデータを基にした統計的な予測法から、数値予報に基づくアンサンブル予報に切り替えました(1か月予報は平成8年3月、3か月予報は平成15年3月、暖・寒候期予報は平成15年9月)。

将来の大気の状態を予測するためには、初期の状態を正確に把握しておくことが必要ですが、観測や解析の段階で生ずる誤差は避けることができない問題です。この初期の段階で含まれているわずかの誤差が、時間の経過とともに次第に大きくなり、ある時間が経過した時点では予測不可能になる場合があります。しかしこのことは、ある時間以上先のことは全く予測できないということではありません。

一つの例の数値予報では高気圧や低気圧の位置、あるいは天気の時間的推移を予測できなくても、初期値にわずかなバラツキを与えて複数例の数値予報を実施することにより、その平均(アンサンブル平均)をとれば、個々の例中の誤差同士が打ち消しあって平均的な大気の状態を予測できる場合があります。このような情報を提供するための手法がアンサンブル予報です。これにより、平均的な大気の状態の予報精度を上げることができます。

「初期値にわずかなバラツキ」を加えた時点で、「コンピュータによる気象予測」は、「机上の空論」以下に成り下がるのでは無かろうか。シミュレーションってのは、如何に正確なデータを入力するかが重要だと思うので。
「予測できる場合があり」ってのは、簡単に言うと「ほとんど予測はできない」ってコトなのだろう。
「コンピュータによる季節予報」は、昔ながらの「(予報)職人の勘」と五十歩百歩なんじゃ無かろうか。むしろ、電気と金を使うだけ、質(タチ)が悪いかも知れない。

バタフライ効果(ウィキリン)は存在すると思うので、既に測定誤差を含むデータに対して「初期のわずかなバラツキ」を導入しちゃうなんて、正気の沙汰とは思えません。

気候変動をシミュレートしたいって方々は、「より強力なコンピュータで、より細かくしたメッシュでの計算を行い、より精密に気候変動を予測するノダ!」みたいなコト言う(ような気がする)けど、普段の気象予報から、相当いい加減らしいコトを知りました。まぁ前から薄々感じていたことだけど。

リンク先ページの例(下の画像)は、よほど計算がうまくいった場合なのだろうと思います。私が気象庁の住人だったら、「予想できたよ、スゴイっしょ」っていう例を置くに決まっていますから。

50本の細い実線は個々の予測結果です。黒の太い実線は50本の細い線を平均したもので、これがアンサンブル平均の予測結果です。

とありますが、10日め以降って、計算する意味が無いように見えます。
850ens.gif


関連する過去の日記
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気象庁は勇み足 エコノミストは暴走

一昨日の深夜、何となくテレビを点けていたら、以前に日記に書いた化学実験をやっていた。
今回のヤツは「イージークリーン ウォッシュパワー」とかいう製品らしい。

主成分は「過炭酸ナトリウム 2Na2CO3•3H2O2」とのこと。要するに「比較的安定化された過酸化水素 H2O2」である。
最初に言っておくが、確かにその物質には漂白作用はあるはずだ。俗に言う「酸素系」である。



過酸化水素の薄い水溶液は「オキシドール」と呼ばれる。過酸化水素は反応性が高い(不安定な)物質であり、様々な(不安定な)物質と反応する。この「ペテンショー」の場合、過酸化水素は「還元剤」として働く。還元されるのは「ヨウ素 I2」である。
念のため、(半?)反応式を。
H2O2 + I2 → O2 + 2 H+ + 2 I-
反応に際しては、「酸素 O2」が発生する。これは、画面からも確認できる。



左側は還元される前の「ヨウ素 I2」が染みこんでおり、右側はヨウ素が存在しなくなった(透明な「ヨウ化物イオン I-」になっている)状態である。基本的にヨウ素の水溶液は、ヨードチンキ(イソジン)の色である。
2009121401.jpg

赤みが強いのは、ヨウ素が「濃いめ」なのだろう。番組中では「血液」みたいなことを言っていた。よく言うよ。赤みが弱いヤツは、単純にヨウ素の濃度が低いのではないかと思われる。(臭素を使うほど凝ってないと思う。ヨウ素の方が扱いが簡単、かつ安価だろうし。)
2009121402.jpg

青いものは、番組中では「インク」と言っていた。これは「ヨウ素デンプン反応」の青紫色だろう。やはりヨウ素絡みだ。
2009121403.jpg



ドイツの兄さんのページ、発見しちまった。
ま、確かにあのお兄さんは魅力的だ。「赤いほっぺ」や「気合の入った(ドイツ語)トーク」など。
でも、私はあの製品を買わない。


関連する過去の日記
それでもアナタは「あの洗剤」を買いますか?
通信販売に騙されないために(化学の授業実践報告)

『わたしたちはなぜ「科学」にだまされるのか』(アマリンク)を読み終えたのは、今年の春だった。
一番印象深かったのは、第4章の 「宇宙開発」の実態-人造の世界を夢見る人々- である。

今、野口さんなる方がISS(International Space Station)なる場所へ行っているようだ。この本(原題 "VOODOO SCIENCE")の筆者ロバート・L・パークなる人に言わせると、有人宇宙探査は「愚の骨頂」であるらしい。Amazon 上の書評にも「宇宙探査についての見解が新鮮だった」という記述は多い。
宇宙に人を連れて行くコトには、既に意味がないとのこと。
確かに、「人という壊れやすいビミョーな構造物」を宇宙に放り出すよりは、「金属から成る機械」の方が、頑丈で安心だ。探査機「はやぶさ」なんかの報道を見るに、遠くに行かせるのは機械の方が良いだろうと思う。ヒトを送るには、リスクと費用が半端ではない。月にしろ、火星にしろ、ISS のある「低軌道」であっても。

なお、この本を読んだ直後(4月末のようだ)、「月面2足歩行ロボット」のニュースが流れてきた。「宇宙基本計画(案)」の全文(pdf)を読んだわけではないが、下らねぇコト企画しているなぁって思った。その先に意図しているものが見えない。何故に2足歩行なのだろうか。

って、書いてなかったコトをやっと日記にしました。
ロケットは「衛星打ち上げ」っていう需要が確実にあるだろうと思います。しかし、あの本を読んで以来、ISS の存在を懐疑的に見るようになりました。ISS は、全世界的な「事業仕分け」の対象にすべきじゃないかなぁ... 機械にできるコトは機械に任せてさ。

2009/12/24 補足
昨日、同じ動画の youtube を貼りました。昨日の段階では見れたのですが、今日は「規約に違反」とかで見れませんでした。凄いタイミングの悪さ。ニコ動に替えました。

2018/02/15 追記
ずっと見られなくなっていたので、また動画を貼り直しました。

本日帰宅途上、とある薬局の店頭に1つだけ残っていた「リステリン フレッシュミント」計 1,250mL を680円で購入しました。凄いタイミングの良さ。多分、他の種類のリステリンも置いてあったのだろうと思います。私はリステリンの中では、フレッシュミントが一番好きなのです。
サンタさんからのプレゼントだと思いました。久しぶりですのぉ。

昔話

1990年代、私が専任として就職して1年目か2年目のハナシ。

ある朝、前校長が職員室に「変な機器(「電気分解 水質 検査」の画像ググリンク 電極があるヤツに似てる)とコップに入った汚い水および綺麗(?)な水」を展示してた。加えて「この学校の水道水はこんなに汚いのです」って書いた紙を置いてた。かなりの達筆で。

その機器、電極は鉄とアルミで、流れるのは交流の 100V だった。やたら単純な製品だ。
水道水には少なからず電気伝導性がある。カルシウムイオンやナトリウムイオンが溶けているから。電導性のある水に電流が流れれば、電極が溶け出す。鉄やアルミの酸化物で、赤茶色い浮遊物が生じる。
前校長の筆からすると、「怪しい機械からアルミや鉄が溶け出している」っていう認識は無い様子だった。

私はその非科学っぷりに驚愕し、怒りを憶えた。そこで、校長が置いた紙の横に、私の見解(水道水に電流が流れない方がおかしい・水道水の「ゴミ」は電極由来だ・「ゴミ」が出ない綺麗な水は単なる蒸留水だ)を記した紙を貼った。翌日かその翌日あたりに、機器と校長の手書きのメッセージは職員室から消えた。
彼と私の年齢は確実に四捨五入で50歳は離れていたのだが、嘘を見逃すわけにはいかない。私は理科教員だし。

もちろん、水道水の電気伝導性が高すぎるならば問題である。金属か何かが溶け込み過ぎってコトになる。その場合は飲み水に適さないだろう。


前校長は、何であんな行動に出たのだろう。

何故、私はそんな出来事を思い出したのだっけ?
数日前のニュースか何かを見て、この出来事を思い出したような気が。元のニュースは忘れた。

クニが作った嘘くさい文書

科学技術週間ってヤツがある。検索して、毎年4月18日から開始されてるコトを知った。
その「企画」では、ここのところ毎年「一家に1枚」ポスターを作っている。特に最近はネタ切れっぽい気もするけど。

「一家に1枚周期表」は、「一家に1枚宇宙図」には負けるものの、まあ「無難な出来」なのだろう。
しかし、バナジウムの説明がいただけない。
vanadium.jpg

何で「似非科学に限りなく近い情報」をクニが広めちゃうんだ?

関連する過去の日記
ハナミズキ報告・バナジウムの効果とは(2005年10月)
「一家に1枚」らしい...(2007年5月)

模式地がパワースポットぉ?

千葉にある第四紀の地層が「国際模式地」に指定されそうだ、って話、初めて聞いたのがいつだったか、忘れてしまった。
Googleへの照会状況を確認してみた。
chibanian.png

以下のpdfは、日本語化された「国際模式地」の一覧だそうで。
http://www.stratigraphy.org/ICSchart/ChronostratChart2014-02Japanese.pdf

下に示したサイト周辺を見て、いろいろ勉強させていただいた。日本国内に「ゴールデンスパイク」とやらが打ち込まれるという話は、なかなか興味深い。

国際模式地とは - 千葉時代(チバニアン)
https://sites.google.com/a/nipr.ac.jp/chibasection/Home/gai-yao-1

しかし、なんでアドレスが基本的に「中国語のピンイン(拼音)」になっているのだ??? 多分、日本人しか読まないでしょうに。意味分からねー。

で、夏休みにでも、養老渓谷を改めて訪ねてみようかなぁ...、とか思い、近くを通る鉄道(小湊鐵道)の時刻表などを確認していた。
ら、こんなページを発見してしまった。

市原のパワースポット(地球磁場逆転地層)のご案内
http://www.kominato.co.jp/news/powerspot/powerspot.html

おーいおいおい、パワースポットですか。「スイーツ臭」がする語句ですな。止めてほしい。


日本のどこかの誰かが、地層群(の境界)を「パワースポット」と呼び始めたのでしょう。で、それに小湊鐵道が乗っかっちゃったと。
前にも書いたけど、確かに世の中には「神々しさ」を感じるような場所も、あるにはある。その「景色の美しさ」や「独特な雰囲気」を指して「パワースポット」と表現すること、それはまぁ許します。私は「他人の設定した『パワースポット』」は信じないですけど。

でさ、その千葉は養老渓谷の露頭、特に神々しいと思えないのですよ。神々しさを纏うような科学的な要素(?)も、私は見いだせません。
パワースポット業界(?)は大変ですなぁ。

病は気から、パワースポットも気から。


過去の関連する日記
物理的にいうと"パワースポット"は太陽だろうよ(2009年2月)

根強き「ブルーベリー信仰」

昨日、職場ではほとんどの先生方が採点に勤しんでいた。
私より年上(だと思う)の先生から、飴を一粒もらった。ありがたくいただいた。ブルーベリーの飴だった。
「皆さんは大丈夫かも知れないけど...」というようなフレーズと共に、その飴は配られたのだった。

これは「目に良いという『疑似科学』を信じてしまっているのだろうなぁ...」と気づいた私は、近くに居た理科教員に聞いてみた。
「ブルーベリーが目に良いっていう話、どう思います?」と。
「え?目に良いんじゃないですか?」との返答。彼の方が若い。刷り込みを受けちまった世代のようだ。

私はざっと「ロドプシン界隈に対して、ブルーベリーが影響を与えるという説もあるようだが、私は嘘だと思っている」と伝えた。
ってな話をしていたら、私の隣の先生(私よりすこし年上)が「昨日、配偶者から『イチョウ葉エキス』を買い与えられた」という話をなさってた。

ブルーベリーについては、10年以上前に調べたっきりだったので、改めてググってみた。

数分後、理科教員の彼と私は、同じページを見ていた。
ブルーベリーエキス | 疑似科学とされるものの科学性評定サイト
である。

上記ページ、全体に「科学的」であろうとしているので、やはり説明が長くなる。一通り読むのは、私のような「物好き」であろう。ブルーベリーの効果を疑わない方は、そのような検索もしないのだろう。で、とりあえず前述の「飴を配ってくれた年上の先生」には、今のところ知らせていない。
知らせた方が良いのかな...?
私は、別のページもいつか読もうと思う。

ここまでが昨日の話である。

先ほど、イチョウ葉について調べてみた。その効果の真偽は今のところ保留にしておく。
とりあえず、興味深い記事があった。

試験勉強には"効かない"イチョウ葉なのに......機能性表示食品の今 | FOOCOM.NET

私が数年前からその存在を知り、尊敬している松永和紀氏の記事だった。この方、最初は男性なのだと思い込んでいた。
FOOCOM.NETなるサイトも、過去に見たことがあった。今後はもっとチェックしよ。

松永氏の本は、ついこの間一冊だけ読んだ。たまたま、勤務校の図書館の棚にあったので。

『メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学(光文社新書)』(アマリンク)

トクホって買わないな

そもそも、トクホも機能性表示食品も、それを目安に物を買ったことはない。これからも無い。
天下り先の確保のために、それらの「胡散臭い分類」が作られたのだろうって、私は認識してる。
健康エコナとかもあったよね。

ここにあるのは、過去に書かれた日記のうちで似非科学批判カテゴリに属しているものです。

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最近の日記はこちらで見られます。過去に書かれたものはアーカイブで見られます。