『 もしも月がなかったら ( WHAT IF THE MOON DIDN'T EXIST --- Voyages to Earths That Might Have Been. ) 』って本があったのですね。その元ネタはアメリカの学者 Neil F. Comins ってヒトが1990~93年くらいに書いた文章だそうな。なかなか面白かったですね。杉並中央図書館で借りてきた。その本は単行本として1999年の7月に東京書籍から出版された本らしいです。東京書籍って教科書だけ作っているわけじゃないのですね、初めて知りましたわ。何でそんなこと言い出すかっつーと、2002年6月12日の日記みたいなことを漠然と考えたコトが多々あった私だからであります。
その本、かなり面白かったから、ちょこっと紹介しておきましょう。以下にその10コの「もし...」を転記。
1:もしも月がなかったら?
2:もしも月が地球にもっと近かったら?
3:もしも地球の質量がもっと小さかったら?
4:もしも地軸が天王星のように傾いていたら?
5:もしも太陽の質量がもっと大きかったら?
6:もしも地球の近くで恒星が爆発したら?
7:もしも恒星が太陽系のそばを通過したら?
8:もしもブラックホールが地球を通り抜けたら?
9:もしも可視光線以外の電磁波が見えたら?
10:もしもオゾン層が破壊されたら?
1・4・5・9は私もチョロッと考えたことあったけど、やっぱり数学・物理学もきちんとやっておけば良かったかなぁ、なんて思ってしまいましたね。数学の授業時間は高校1年次後半から睡眠に充ててしまった私(理科教師としてアリなのか?)であり、物理も2年間高校で習い、大学でも少々囓ったけど、いまいち身になっていないですしね。私的<ワタシテキ>には6(地球から50光年離れたところでの超新星爆発)なんかが面白かったですね。想像したことはあったけど、具体的には考えたことなかったので。
「月はどうやってできたのか」。これは現在のところ「ほぼ確実」とされている理論らしいんで紹介しましょう。
今を去ること46億年前、「月の素(火星程度の大きさの微惑星:質量は地球の約1/10)」が「地球の素(ドロドロに融けた岩石球)」に激突した。その結果、地球の素の表層にあった岩石成分が飛び散り、ドロドロの原始月?が生まれた。しかし今ではそいつも冷え切り、月(質量は地球の約1/100)が生じた。ってなこった。
で、月が存在しない場合の地球「もしもその1:ソロン(月がないバージョンの地球:既にearthとは言えないでしょうけど)」ってどんな星かっつーと、こんな感じだそうだ。
まずビビるのが1日の長さ、ってか短さ。現在の地球の自転周期24時間ってのは、地球(の海)と月の共同作業の結果だそうで、地球が分離しなかったら、1日(1太陽日)の長さは「8時間」となるだろうってコトであります。
そうすると、
・地上の風が現在程度では済まない。(自転の速い土星や木星と同じく)
・潮汐作用(潮の満ち引き)がほとんど無い→生命(勿論、ヒトじゃないですよ)の発生が遅れる。
等々が予想されるのだそうですよ。
私も自分じゃ買おうとは思わない(本当に面白いかどうか分からない本に2200円払うのは嫌だ)けど、図書館で借りて読むには良い本だと思いまーす。