先日、ソフトボール部の引率で昭島へ行ってきた。多摩川の河川敷だ。
昼過ぎから雲行きが怪しくなり、雷が鳴りだした。
雷が落ちている(私達から100m程しか離れていない高木にも落ちた)間は、雨はそれほど酷くなかった。
その後、立川方面はしばらく大雨になった。
バスに乗りたくなかった私は、雨の中30分ほどかけ、最寄りのJRの駅へ向かった。
傘は後から使用したものの、(下着の)パンツまでずぶ濡れだった。エナメルバッグの中まで浸水していた。
とりあえず、駅のトイレで着替えた。
半袖のシャツ(ポリエステル100%)は替えが無かった。そのまま着続けた。
中央線に乗った。弱冷房車を選んで。
しばらくすると、隣の座席に見知らぬ老女(七十絡みに見えた)が現れた。
私だけに向かって、開口一番「この車両はあまり涼しくないわねぇ」
私「そうですね。弱冷房車ですから(ドア上を指さしながら)」
知らないばあさんと喋るなんて、自分が太宰治と同化しつつあるように感じた。
その後、国分寺駅で
ばあさん「上りの電車は混んでいるわねぇ」
私「はぁ」
その後、新宿に近くなって(私は早朝からの出張で居眠りしていた)
ばあさん「あなたも降りるんじゃないの?」
私「いいえ」
ばあさん「あなたは学生さん?」
無言でクビを横に振る。
ばあさん「起こしちゃってごめんなさいね」
無言でうなずく。
あれほど初対面で「絡んで」くる素面のヒトには初めて遭遇した。
最後は嫌悪感だけしか残らなかった。
後で、私が感じた嫌悪感の原因に気付いた。
それは「弱冷房車の存在を知らないはずのない老女が、『強』冷房車を所望していて、それをネタ(?)に話しかけてきた」というコト。
私にしては珍しく「弱冷房車」に「意図的」に乗っていたことも、嫌悪感が増幅された理由に挙げられる。