先日来、スパコンの存在意義について調べています。
で、以下のサイトにたどり着き、脱力しました。少なくとも、気象予測にスパコンは不要でしょう。ましてや、「京速の彼」などは。
気象庁 | 用語解説(アンサンブル予報) (強調は Masaki による)
気象庁では、季節予報の予測手法を従来の過去のデータを基にした統計的な予測法から、数値予報に基づくアンサンブル予報に切り替えました(1か月予報は平成8年3月、3か月予報は平成15年3月、暖・寒候期予報は平成15年9月)。将来の大気の状態を予測するためには、初期の状態を正確に把握しておくことが必要ですが、観測や解析の段階で生ずる誤差は避けることができない問題です。この初期の段階で含まれているわずかの誤差が、時間の経過とともに次第に大きくなり、ある時間が経過した時点では予測不可能になる場合があります。しかしこのことは、ある時間以上先のことは全く予測できないということではありません。
一つの例の数値予報では高気圧や低気圧の位置、あるいは天気の時間的推移を予測できなくても、初期値にわずかなバラツキを与えて複数例の数値予報を実施することにより、その平均(アンサンブル平均)をとれば、個々の例中の誤差同士が打ち消しあって平均的な大気の状態を予測できる場合があります。このような情報を提供するための手法がアンサンブル予報です。これにより、平均的な大気の状態の予報精度を上げることができます。
「初期値にわずかなバラツキ」を加えた時点で、「コンピュータによる気象予測」は、「机上の空論」以下に成り下がるのでは無かろうか。シミュレーションってのは、如何に正確なデータを入力するかが重要だと思うので。
「予測できる場合があり」ってのは、簡単に言うと「ほとんど予測はできない」ってコトなのだろう。
「コンピュータによる季節予報」は、昔ながらの「(予報)職人の勘」と五十歩百歩なんじゃ無かろうか。むしろ、電気と金を使うだけ、質(タチ)が悪いかも知れない。
バタフライ効果(ウィキリン)は存在すると思うので、既に測定誤差を含むデータに対して「初期のわずかなバラツキ」を導入しちゃうなんて、正気の沙汰とは思えません。
気候変動をシミュレートしたいって方々は、「より強力なコンピュータで、より細かくしたメッシュでの計算を行い、より精密に気候変動を予測するノダ!」みたいなコト言う(ような気がする)けど、普段の気象予報から、相当いい加減らしいコトを知りました。まぁ前から薄々感じていたことだけど。
リンク先ページの例(下の画像)は、よほど計算がうまくいった場合なのだろうと思います。私が気象庁の住人だったら、「予想できたよ、スゴイっしょ」っていう例を置くに決まっていますから。
50本の細い実線は個々の予測結果です。黒の太い実線は50本の細い線を平均したもので、これがアンサンブル平均の予測結果です。
とありますが、10日め以降って、計算する意味が無いように見えます。
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