昔から疑問に思っていたことがあるので、実験してみた。それは「"リンゴを塩水に浸けると、変色が抑えられる"というのは本当か」というコトである。
結論から言うと、塩水は変色を確実に抑えた。ただし、その機構は今ひとつ分からない。何らかの酸化反応を抑制しているのは確かなのだろう。
ちょっとググってみると、こんなページが見つかる。
リンゴが変色するのを防ぐ為には、塩水やレモンをかけると良いといわれますが、な...
リンゴが変色するのを防ぐ為には、塩水やレモンをかけると良いといわれますが、な...
質問日時: 2006/2/14 19:09:28 解決日時: 2006/2/16 03:32:04 質問番号: 7,475,483リンゴが変色するのを防ぐ為には、塩水やレモンをかけると良いといわれますが、なぜこれらをかけると変色が起こらないのでしょうか?
酸化を防ぐ化学反応が起こっているのだろうと思いますが、具体的にどうなっているのか分かりません。
教えてもらえませんか?ベストアンサーに選ばれた回答
回答日時: 2006/2/14 21:26:12 回答番号: 26,308,396褐変はリンゴに含まれるポリフェノールオキジダーゼという酵素が空気中の酸素とふれあうことで酸化反応を起こします。そのときメラニンという褐色の色素ができて褐変が起こります。(人が日焼けして茶色くなるのもメラニンのせいなんですよ)
これを抑えるためには
・酸化反応をくい止める(阻害する)ものにつける
・空気中の酸素とふれあわないようにする
この2つが大きなポイントとなります。酸化反応を阻害するものの代表例がレモン汁に含まれるビタミンCです。このビタミンCはリンゴの酵素が酸素と反応するより先に自分が酸素と反応してリンゴの褐変をくい止めてくれます。
食塩水の場合は0.85%位の濃度にし、約15分つけると変色を防げます。
リンゴにメラニン????
嘘だろう。
同じ文章を発見した。
リンゴの変色
8648 リンゴの褐変のしくみ 暁 2004/07/25 PM 07:05
リンゴの褐変について研究しているみなさんへ。
さっきは「解答は最後の方が良い」と書きましたが、
研究を進めていく上で考察するときに必要になるかもしれないと思い直しましたので、入れておきます。褐変はリンゴに含まれるポリフェノールオキジダーゼという酵素が
空気中の酸素とふれあうことで酸化反応を起こします。
そのときメラニンという褐色の色素ができて褐変が起こります。
(人が日焼けして茶色くなるのもメラニンのせいなんですよ)これを抑えるためには
・酸化反応をくい止める(阻害する)ものにつける
・空気中の酸素とふれあわないようにする
この2つが大きなポイントとなります。酸化反応を阻害するものの代表例がレモン汁に含まれるビタミンCです。
このビタミンCはリンゴの酵素が酸素と反応するより先に自分が酸素と反応して
リンゴの褐変をくい止めてくれます。
他人の文章コピペして、恥ずかしくないのだろうか。しかも間違い含んでいるし。
元ネタはこのサイトだろうか。内容は似ている。
アボガドの黒い筋、アボカドの茶色の筋
アボカドを切ったまま放置しておくと、茶色く変色します。このような現象は、リンゴやバナナなどと同様な現象で、褐変(browning)と呼ばれます。もともと果肉に含まれているポリフェノールとフェノール酸化酵素(Phenoloxidase)が、空気に触れることで、両者が反応して、褐色のメラニンが生成されるのです。メラニンは無害ですので、見た目が悪いだけで、気にすることはありません。(メラニンはしみやそばかすの原因でもあります)
確かに酵素は反応に関与するかも知れないが、"酵素" + "ポリフェノール" = "色素様物質"というワケでは無かろう。酵素自身は変質せず、反応を促進させるからこそ「酵素」と呼ばれるのだ。
メラニンとポリフェノールの分子模型を見せてくれるサイトがあった。
上記サイトを見れば、「ベストアンサー」が嘘だらけであることが分かるだろう。まあ、茶色くなった部分にアミノ酸(の変化したもの)が含まれるコトはあるだろうが、「メラニン」と言いきってしまったり、「しみやそばかすの原因でもあり」と書くのは拙いだろう。
で、本当のところは分からないので、ちょっと調べてみたら、以下のサイトに出会った。
フェノール類(ポリフェノールなど)は食品の品質に大きく関わっています。例えば、野菜や果物を切る、つぶすと褐変します。これは酵素的褐変と呼ばれ、野菜や果物中のフェノール類がポリフェノールオキシダーゼ(PPO)により酸化され、次いで重合するために起こる現象です。我々はこの現象が最もよく知られているリンゴを題材として、生化学や分子生物学の手法を用いて、PPOを食品学的見地から研究しています。切ったリンゴを塩水につけると褐変しないのは、PPOがClイオンにより阻害され、かつ酸素の供給が制限されるためです。リンゴからPPOを初めて単一なタンパク質にまで精製し、その性質を明らかにした。また、免疫組織化学的にPPOの組織内分布を調べ、褐変部位とPPOの存在部位が一致することも証明しています。さらにPPO遺伝子をクローニングし、PPOの発現制御についても研究しました。
この「PPOがClイオンにより阻害され」という点に疑問を持った。食塩水は、ごく薄くても、かなり「褐変」を抑えるような気がするからだ、経験上。
で、私もネット上の情報を切り貼りしているだけでは、そこら辺の"知恵ぶくらー"(既にこの語はネット上に散見される、今思いついたのに。ビックリ。)と変わらないので、改めて実験してみた。
なお、「ベストアンサー氏」は「食塩水の場合は0.85%位の濃度にし、約15分つけると変色を防げます。」と言い切っているが、その元ネタはここと思われる。
参考サイトくらい示した方が、良いと思われますがのぉ...
ああ、恥ずかしいねぇ。
「教えて」の類のサイトにある情報の精度は相当に低いコト、改めて思い知らされた。ネット中毒者(知恵ぶくらー)に尋ねるくらいなら、自分でキーワードを絞って検索した方が余程マシだ。"知恵ぶくらー"が他人に親切なのは良いコトだが...。 なお念のため言っておくが、私は「教えて」の類にも、非常に参考になるページがあることは理解しているつもりだ。例えば、【ソフトバンク】誰かに勝手にローンで機種変更されました! など。まあ、ヤラセという線も捨てきれないが。こういった質問はネット上にて匿名で"ぶくらー"に尋ねるのが良いのだろう。
では、実験へ。なお、表記の時間はおおよそです。
ってコトで、変色度合は " 空気中>水道水に約5分浸す>食塩水に約5分浸す " となった。生活の知恵は素晴らしい。私の目には、43分後には微かに違いが現れ始めているように見えた。
実験途中で皿の色が異なっているのに気付き、白い皿に置き直した。茶色い皿に置いたら、その中のリンゴは白っぽく見えるに決まっている。
なお、食塩水はいい加減に作成した。舐めてもあまりしょっぱくない程度にした。重量パーセント濃度で1%以下であることは確かだ。
実験して改めて気付いたが、傷んでいる場所ほど、変色の度合が激しかった。食べ物の変色については、本職である前出の 村田 容常(むらた まさつね)先生 にも頑張って貰うつもりだが、私もまた思い出したら実験してみるつもりだ。
塩分濃度を変えてみるとか、塩化カリウムを使ってみるとか、いろいろとやる気になればできるはずだ。また、本当は「脱イオン水」を使った方が正確だと思う。
なお、「未公開特許」として「ポリフェノールオキシダーゼの活性阻害剤とその製造方法」なんてのがあるらしい。つい最近のハナシらしい。
塩化物イオンは関わっているのか、違うのか。未公開だから見られない。
公開番号とさ。
未公開特許
出願番号
特願2006-211538
発明の名称
ポリフェノールオキシダーゼの活性阻害剤とその製造方法
出願人/権利者
国立大学法人宇都宮大学
発明者
二瓶賢一
柳沢忠
飯郷雅之
大関宏美
データ収録日
2007年8月8日
世の中は謎だらけだ。