私が「作家」という存在を意識したのは、スティーブン・キングの作品を読んでからだと思います。
高校のトキ、何となく訪れた池袋の LIBRO に平積みになっていました。『クリスティーン』文庫版の上下巻が。
「文庫カバー画像」を探してみましたが、下巻しか見つかりませんでした。Amazon から頂きました。
平積みになったこの本の左には、青の背景になってる上巻が並んでいました。その車(クリスティーン)はボロボロ。
何故かこの装丁に気を惹かれ、高校生だった私はこの文庫を買いました。上巻だけ買ったのか、上下巻セットで買ったのかは忘れましたが。以降数年間、スティーブン・キングの文庫本は一通り買いました。新刊(ただし、文庫版)が出るたびに買いました。数冊読破した頃、彼が「世界で一番売れている作家」であると知りました。
私が一番好きなのは、『バトルランナー』です。
参考文献「オガワ文庫の10冊(2003暫定版)」
で、最近読んだのは文庫版の『アトランティスのこころ』です。と言っても、1年近く前ですが。
『蠅の王』って書名は、いつからか知っていました。ウィリアム・ゴールディングというヒトの作品で、名作に該当するものらしいから。その作品と『アトランティスのこころ』が関係あるらしいことを知ったのは、『蠅の王』に対する Amazon 上の書評を読んだからです。『蠅の王』を読んだのは2年ほど前だった気がします。
で、『アトランティスのこころ(白石朗 訳)』には、とても印象的な文章がありました。
久々に遭遇した旧友と、主人公の会話です。
「まだタバコを吸ってるのか?」
「やめたよ。去年ようやくね」
スキップはうなずいた。「きっぱりタバコをやめないことには離婚してやると、女房から申しわたされてるんだ......だったら、ま、努力だけはしないとね」
「喫煙は最悪の習慣だぞ」
「お言葉だがね、生きていること自体が、最悪の習慣じゃ無いのか」