私が特に不思議に思っている単位系は、とりあえず2つある。
以下の記事を見ていて、この駄文を記す気になったのである。忙しかったので、すでに3週間経過してしまった。
パワポ資料50枚より人を動かす「うまい伝え方」 | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
記事の内容自体は「まぁ、なるほどね」って感じであった。問題は(リンクした)3ページ目である。
iPodが発売されたばかりの時期は、GB(ギガビット)という言葉にそれほどなじみがありませんでした。そのころ他社は「自社の製品は10GB」と表現していました
おいおい。
ま、テクノロジー系の研究者・ライターではないらしいので、大目には見ておく。が、東洋経済の中に、校正してあげるヒトは居ないのかい...。
10GBは「10ギガバイト(≒10億バイト=80億ビット)」でしょうに。k(キロ)が1000なのか、1024(2の10乗)なのかも「微妙」な問題ではありますが、ここでは触れずにおきます。というか、この点も解説しているサイトはたくさんあるはず。
ま、この「ビット(bit)・バイト(Byte)」問題が分かりづらいのは、元からである。
この問題をさらにややこしくしているのは、「通信速度」の世界であろう。"bps"なる単位。あれは"bits per second(bits/s)"である。この"b"はビットであり、バイト(=8bit)では無い。
もう多分、この世の「通信速度はbitで、記憶容量はByteで表現」なる基本路線は変わらないのだろう。
もう一つの話。
それは「ドブソンユニット(Dobson unit)」である。"DU"あるいは"D.U."という表記がある。「ピリオド?付き」の"D.U."、最近はあまり見ない気がする。
Wikipedia「ドブソン単位」
この「オゾン量」の表現において、多く見るのは、"m atm-cm"である。「ミリ アトム センチメートル」である。何のこっちゃ。って、私は理解したけど。
気象庁のページから引用する。
オゾン全量
ある地点の上空に存在するオゾンの総量を表す。大気の上端から下端までの全層に存在するオゾンを全て仮に地表付近に集め、これを0℃、1気圧にしたときの厚さをいう。cm単位での数値を1000倍してm atm-cm(ミリアトムセンチメートル)という単位で表す。この単位はドブソンユニット(DU)ともいう。300m atm-cmは、0℃、1気圧で厚さが3mmとなる。
「ドブソンユニット」の方が、"m atm-cm"より美しい気がする。
が、SI単位系に従うことを旨とする現代科学の世界では、"m atm-cm"と記すしか無いのでしょうけどね。なんだか、美しくない単位である。