「不自由」あっての「美」

山手線の中で、棒渦巻銀河を右後頭部に持っているオッサンを見た。
右側頭部からの毛髪群は後頭部から左側頭部方面へ向かっていた。また、後頭部から頭頂部の毛髪群は、左側頭部を掠めながら頭頂部や額方面へ向かっていた。

その美しさゆえ、私はその「右後頭部の銀河」を撮影したい欲望に駆られたが、なんとか思い止まった。全体的には、中心部から外周に向かい、時計回りに毛髪群が流れていた。

あれは「頭髪の不自由さ」、俗に言う「ハゲ」がもたらした、一種の奇跡なのであろう。

私は今のところ、徐々に頭髪の本数も減っているようだ。しかしながら、幸か不幸か(多分幸福だとは思う)あのような「美」を生み出せるまでには至っていない。白髪は着実に増えているけれど。

ここにあるのは2019年6月 3日 22:23の日記です。

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