芸能人は、とてもよく美容整形をなさる様子である。「弄る前の方が良かったのでは?」という顔面に、多々出くわす。
のであるが、私が「良かった顔」と思っていた「ある時期の顔面」も、その「顔を変革し続ける芸能人」にとっては、多分大して思い入れがあるわけでは無いのだろう。
生まれながらの顔O(original)から、→O'→O''→A→A'→B→C→D→... と、顔を変えていったご本人にとっては、「この顔にしたから売れた」という思いも、多分無いのだろう。忙しい、或いは暇な日々を過ごし、時に整形しつつオシゴトをこなしていく。整形以外は他の一般人と同じだ。そしてある時に、私(一般人である筆者)の知る存在となる。
私にとっては、例えばその「A'」の顔こそが「そのヒトの『あるべき』顔」として刷り込まれる。しかし、芸能人は息をするように美容整形を続ける。だから私(など)は、BとかCの顔に変わる度、違和感を覚え続ける。
そしてその違和感が繰り返されるうちに、「『あるべき』顔」の記憶も薄れてしまう。顔を変え続ける芸能人は、見事idol、或いはiconになりおおせるのであった。
そんなわけで、芸能人ってのは、余程「この顔にしたから売れたのだ」という想いが本人に無い限り、整形には止め処がなくなるのであろう。
大変な稼業ではある。