期待していたよりも、浅い内容だった。
しかし、こういった知見を持たれている方は、日本の教育行政にもっとガンガン関わっていくべきであろうとも感じた。日本の教育行政は、「行き当たりばったり」に過ぎると感じているから。
著者の中室牧子氏は、「アメリカ合衆国の教育学研究」が素晴らしいと感じているらしい。私はこの本を読み、彼の地に於いてはかなり過激な「ランダム化比較試験」が行われてきていることを知った。実際、日本ではアメリカのような研究をすることは難しいだろう。徐々にその方向も変わりつつあるようでもあるが。
しかし、その「研究先進国」のアメリカについて、私は「初等・中等教育が素晴らしい」というニュースは、見聞きしたことがない。「アメリカの初等・中等教育は酷い」という話は、昔から良く耳にする。例えばこれ。
何事についても振れ幅が豪快であるという点が「アメリカらしいなぁ」と思うわけである。
そう言えば『ヤバい経済学』の話題が複数回書いてあった。あっちの方が読んでて楽しい。