似た話題は一度記したのであるが、改めて。
私の職場では、私が勤めだして以降、基本的に「地学(基礎)」を担当したことがあるのは、私だけである。ただし、私が勤める前は、やはり地学が専門の方がいらっしゃった気配がある。ハンマーやクリノメーターだけではなく、岩石プレパラート作成キット、偏光顕微鏡などもきちんと理科準備室に存在してるし、やたらと岩石標本もあったから。
で、この10年弱、「理科という教科」のうちの「地学という科目」について、その教科書は私の趣味で選択されている。
普通の高校生にとっては、地球の形や大きさよりも、宇宙の歴史やその構造の方が、興味深い話であるだろう。私は「地学基礎」の教科書を選ぶ際には、「最初に天文学を扱うもの」を選ぶのである。昨年度より「東京書籍」を使っている。
その教科書、好きで使っているのだけど、気に入らない点がとりあえず1つある。それは「進化」という語を「簡単に使いやがる点」だ。
「1編 私たちの宇宙の進化」
「1章 宇宙の構造と進化」
などなど、「変化」という語で良さそうな箇所に、「進化」という語を用いている。
ま、良いんですけどね。良いんですけど、私は生徒にも言うのである。
基本的に「進化」というのは、遺伝用語である。それは「世代を超えて、遺伝子群の内容が変化していくこと」だ。
翻って、この教科書。
これは何だ! 宇宙は生まれ変わっているわけではないのだ!
宇宙の「変化」で良いではないか、なぁ、諸君!
こんな語調で喋るわけではないが、内容はそんな感じ。
続けて、
「イチローが進化」みたいな用法も、私は解せない。それは単なる「変化」だ。
そもそもこれだけ「進化」が多用されるようになったのは、ポケモン(ポケットモンスター:任天堂のゲームであり、私はやったことがない)のせいではないかと考えている。ピカチュウがライチュウに?あれは、進化じゃなくて「変態」っしょ。「変態」習ったでしょ?小学校で。サナギになる虫が「完全変態」、バッタみたいなのは「不完全変態」って。
そんなわけで、ピカチュウ(が行っているの)は変態なのですよ。間違いなく変態。
なんて喋る。ま、眠気覚ましですね。