にてググると、そこそこ引っかかってくる。
私は1999年当時、20代の後半であった。幼い頃から「恐怖の大王」に恐怖しながら生きてきた世代である。ただし、その元ネタらしき本などは、一切読んだことはないのだ。他の同世代の方々と同じく、多分ね。
で、この話は1998年頃だったっけかなぁ、って少し検索してみたら、1997年頃から出てきたらしい、「恐怖の大王=土星探査機カッシーニ」説は。というか、1997年に地球を旅立ったのですね、土星探査機カッシーニは。
「32kgを超えるプルトニウム238を積んでいる『ヤツ』こそ、『恐怖の大王』だ」という話が、囁かれ、それなりの盛り上がりを見せ、一気に収束したのだった。1999年の話ですね。
で、カッシーニが「グランドフィナーレ」なる「自死ミッション」に入ったというニュースを聞き、なんとなく、この日記の最初の一行だけは書き始めていたのだ。それは4月26日の話なのだった。
今日、驚きのニュースを目にした。こっちはプルトニウム「239」だけど。
核燃料サイクル工学研究所において、作業員全員に対し、肺モニタにより測定を行った結果、Pu-239とAm-241について、最大でそれぞれ2.2×104Bq及び2.2×102Bqが確認された。
「肺モニタ」と「内部被ばく線量」の関係とか、致死量とかがよく分からないのだけど、かなりとんでもないことになっている気がする。
困ったときのAtomicaから引用。
<プルトニウムを摂取した例>
米国における1974年までの経験として、最大許容身体負荷量(1500Bq)の10~50%摂取した例が1155例、同50%以上が158例あったようである。これらの中で第2次世界大戦中に、ロスアラモス国立研究所における原爆製造マンハッタンプロジェクト(1944~1945)で硝酸プルトニウム蒸気の吸入により、26人が最大許容身体負荷量の1/10~10倍の摂取があったことが知られている。被ばく後32年経過後の報告によれば、プルトニウムに由来すると考えられるガンの発生はなかったとのこと。最近の42年目の報告では、肺ガン2例と骨肉腫1例があったが、潜伏期が40~50年と長いことなどからプルトニウムを原因と断定することは難しいようである。
また、1965年10月ロッキーフラッツ兵器工場での大規模な火災事故でプルトニウムを含む煙を吸入して、25人が肺の許容量(約600Bq)以上の吸入被ばくした例があった。24年経過後、事故被ばく者を含む(約70Bq)以上の被ばくをした人で、現在までに死んだ67名について死因を調べたところ、肺ガンは1名で正常人より低い割合に留まっているとのこと。以上のように、明らかにプルトニウム被ばくに由来すると断定された人の発ガン例はないようである。http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=09-03-01-05
昔よりも、今の方が放射線に関する医学も進展しているのでしょう。錯体か何かにして、排出させたりするのだろか?
と、書きっぱなしでは何なので、検索してみた。やはり、そんな感じらしいですね。
超ウラン元素体内除去剤 ジトリペンタートカル静注1000mg(説明書pdfへ)
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2017/06/14追記
結局、肺にプルトニウムが入ったというのは「勘違い」だったようですね。良かった。下のpdfには、「肺モニタ」の画像もありました。
http://www.qst.go.jp/Portals/0/pdf/information/press/170606/press170612.pdf
現場の方々は、とても冷静に対応なさっていたのですね。プロなのだろうと思いました。
https://www.jaea.go.jp/02/press2017/p17061301/s01.pdf