東京都様

例によって「どうでも良いようなコト」だけど「ひっかかるコト」を。

近年、企業が他の企業を「三人称」で表現する際、『様』をつけるという風習が見られる。私が小さい時は、そんな「気配り」は無かった気がする。「桂花ラーメン」は「桂花ラーメン」、「長寿庵」は「長寿庵」、「セブンイレブン」は「セブンイレブン」と、呼び捨てにしていたはずだ。「ローソンの角を曲がって20m」とか、「交番の角を入る」とか、公共の建物でも私企業でも、基本的に「呼び捨て」にしていたと思う。

いつの頃からか、それが「セブンイレブン様の角を曲がり」とか、「ファミリーマート様を過ぎ」なんてな感じで、「無駄に丁寧」な表記や略地図などを見ることが多くなった。

この間、とうとう「東京都様」という表記を発見した。すごーく違和感を感じた。こいつだ。
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この場合などは特に「東京都の依頼により」って書けばいいだろうと思うのだ。
東京都も私企業も、ギブアンドテイクだ。基本的に対等なはず。こっちは東京都の都合で、手持ちの場所を貸してやってるわけだ。まぁ、賃料はもらっているのかも知れないけど、契約がなされたのだから、それはそれで全然問題ないはず。
そもそも、東京都という団体が運営できているのは、東京都民が住民税などを支払っているからだ。東京都なんて、全然偉くない。当然、日本国も偉くない。何で自民党の憲法案は「家族」のコトを話題にしているのだろう? 憲法がまず縛るべきなのは国の暴走だと学校で教わったよ。国民個人については、国が考える義務と権利の基本的なモノを示せば良いだろう。何で「家族」というモノについて、国から指図を受けなければならないのだ? ワケ分からない。その点に於いて、私は自民党(の憲法案)を支持しない。

という話はさておき、東京都だよ東京都。「東京都様」なんて、気持ちが悪いだろ。
で、試しにググってみた。結構な数の「東京都様」が見つかるのだ。ま、国と癒着しているような広告代理店とか、巨大企業なんかが「東京都様」というフレーズを用いるのは、まぁ気持ちが分からなくも無い。巨額の税金を還流してくれているのに「呼び捨て」にするのも気が咎めるのだろう。しかし、我々?「ヒラの国民」は、国や地方自治体に対しては、「偉そう」にしていて良いんじゃ無いかな? って思ったんだよね。この看板を見て。

ここにあるのは2016年11月18日 16:15の日記です。

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