「桜島魂不屈の心」というフレーズが、私の記憶に残っていた。私が鹿児島県の桜島を訪れたのは、今から四半世紀前なのであった。
大学の徒歩旅行のサークル「伸歩会」の秋合宿にて、以下のルートを徒歩で移動した。6泊7日の徒歩旅行であった。
えびの駅(旧加久藤駅)~えびの高原~安楽温泉周辺~姶良~(鹿児島市内・フェリー乗船)~桜島古里温泉~鹿屋~南大隅町佐多~佐多岬
で、その4日目、桜島を移動している時に、表題のフレーズを見たのだった。
記憶の中では「桜島魂不屈の心」であった。「桜島は、東京なんかと違って気合いが入っているなぁ...」と感じたのだった。
そのとき、桜島は噴煙を上げていた。ま、通常運転らしい。その中を30km超、7時間前後をかけて歩いた。その間に、目には見えない火山灰が体に付着してきたようだった。その日は「股ずれ」になった。正確には「ケツの穴ずれ」である。肛門周辺が痛くなった。汗と砂でそのあたりが必要以上に擦れたらしかった。古里温泉の浴場にて、ケツを洗った記憶が残っている。
桜島では、「火山灰集積所」がそこら中にあった。ゴミ収集車ならぬ「砂収集車」が回収していくらしい。そのような環境にある小学校の校庭に、その標語があったという記憶が残っていた。
四半世紀前の記憶を確認する為、Google様の地図をスクロールさせてみた。
私が徒歩旅行の最中に見たのは「鹿児島市立東桜島小学校」だったことが分かった。
そのような「日々砂が降ってくる」ような環境では、「素直」とか「明るい」とか「元気」などという「生ぬるい目標」の下に成長しても、火山灰に耐えうる「きちんとした大人」にはなれないのだろう。
かなり印象に残っていたので、地学の授業で桜島の話をする時は、必ずこの「桜島魂不屈の心」の話をするのだった。火山灰集積所とか、股ずれの話も一緒に。
記憶の中では「東」という文字は無かった。しかし、実際にその「モットー(?)」が存在していることが確認できて良かった。また、今年の地学基礎の授業でも、この話をすることになるのだろう。