2015年7月アーカイブ

不協和音

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昨年、JR阿佐ヶ谷の「発車メロディー」が変わった。そのメロディは「ジャズ風『七夕』」になっている。毎年8月に行われる「七夕祭り」と10月下旬の「ジャズストリート」に由来するものらしい。

私は「JRの発車メロディーは、同時に鳴らしても『聞ける』ように作られている」と聞いていた。実際、「よくある『発車メロディー』」は、そのように作られているような感じがする。また、ネット上にて「同時再生」を再現している方もいらっしゃる。
発車メロディ同時再生シリーズ
また、同じ駅で「様々なメロディ」が「様々なタイミング」で再生されていても、別に「気持ち悪くて聞けない」というコトは無いように思う。というか、この間まではそう思っていた。

阿佐ヶ谷駅では「チョー気持ち悪い音」がすることを、約一ヶ月前に知った。以下のサイトを多重に(複数のウィンドウにて)開けば、「気持ち悪さ」が再現できるのかも知れない。そういえば、昨年7月は「録り鉄」の方を幾度かお見受けしたっけ。よくこれほど綺麗に、余計なアナウンスを突っ込まれずに、録音できるものだと思う。相当なご努力、忍耐力が必要なはず。

で、改めてそれぞれのメロディーを聞いてみた。1,2番線の2曲は親和性が高い気がする。4番線は帰宅時に聞くので、馴染みがある。3番線の曲は三連符を用いていること、改めて知った。とりあえず、それぞれのリズムだけ見ても、合わないのは明らかである。
私の素人耳で聞く限り、一番 jazzy な和音を用いているのは4番線だ。音だけ見れば、他の曲との親和性は低そうだ。

毎日阿佐ヶ谷駅を使用している身からすると、運行ダイヤの許す限り、車掌さんにはこの「オリジナル」の発車メロディーを長く鳴らしてほしい。「jazz による『聞けない』不協和音」という体験、少し面白いので。

書評『誰が教育を殺したか?』

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夏木智(なつきさとる)氏の著作である。この名前はペンネームだそうだ。本名もこの本には書いてあった。
「懐き、悟る」って語呂合わせなのだろう。

『誰が学校を殺したか』の続編に該当するのだろう。もう10年近く前の作品である。やっと、今年に入ってから読んだ。図書館から借りて。で、手元に欲しくなったので、後からAmazonで購入した。

いろいろな話題が扱われているため、「書評」としてまとめようにもなかなか難しい。とりあえず、私の場合は「読んで面白かったし、手元に置いて時々読み返したい」と思ったということだ。ま、(現役教員としての)ポジショントーク臭が感じられる部分もあるが、全体的には著者の聡明さが伝わってくる本であった。
とりあえず、読んでいて面白いと思ったことをちょこっと挙げておく。


この本には「私の改革案-理想の学校」という章がある。
その「理想」にかなり近いと思われる施設が、2015年になってから千葉県の流山市にできたようだ。この本を読んだ直後に、この施設についての記事を読売新聞に見た。読売プレミアムというのに入っていれば、全文読み返せるらしい。私は入っていないから、もう読めない。
https://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150517-118-OYTPT50235

この新聞記事を見て「これって、まんま『夏木智の案』が具現化されたものじゃん!」と思ったのだった。

その「施設(ハードウェア)」については、こちらが詳しいようだ。
広報ながれやま No.1384 2015年3月21日号(pdf)

少なくとも、ハコ(建造物)については、夏木氏の「理想」なのではないだろうか。

なお、その「理想」の運営(学校的なものの内容:ソフトウェア)については、実現には時間がかかるのだろうと思う。
全体的には(私はどこで読んだ・聞いたか忘れたが)、この本にあった「理想」は西欧(ドイツとか?)や北欧の学校に近い形態である気がする。チョー簡単に言うなら「学校は勉強をする場であり、部活動は教員が関与しない」というスタンスだ。

最近「部活動指導」についての議論が活発になりつつあるようだ。ブログを書かれている方がいらっしゃるので、そういった議論も起こってきたようである。

公立中学校 部活動の顧問制度は絶対に違法だ!!
このブログ、なかなか面白い。記事は一通り拝見した。全体的に正しいと思う。コメントは基本的に読んでいない。


で、この本の題名について。
現役教師の夏木氏曰く「教育は死んでなどいない」っつーコトの逆説的な表現なのだろう。ま、詳しくはこの本を読んでいただければ良かろう。別に儲かるわけでも無いけど、アマリンクを。

ホント、「教育再生」とかふざけたコト言ってんじゃねーよ、って、私も思い続けている。
アベシンゾー、あいつは確かに(勝手に)一度死んだのかも知れないが、彼が体調不良で国政を投げ出していたその間も、我々教員はコツコツ仕事をしてきたし、日々努力を行い、改善を続けてきたわけだ。彼がベッドの上で寝ている間も、教育はずっと「生きて」きた。

話は飛ぶけど、「再チャレンジ」って、気持ち悪い日本語だ。「再挑戦」で何が悪いのだろうか。「スピード感を持って」ではなく「早急に」で、何が拙いのだろう。私には分からない。

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