昔話

1990年代、私が専任として就職して1年目か2年目のハナシ。

ある朝、前校長が職員室に「変な機器(「電気分解 水質 検査」の画像ググリンク 電極があるヤツに似てる)とコップに入った汚い水および綺麗(?)な水」を展示してた。加えて「この学校の水道水はこんなに汚いのです」って書いた紙を置いてた。かなりの達筆で。

その機器、電極は鉄とアルミで、流れるのは交流の 100V だった。やたら単純な製品だ。
水道水には少なからず電気伝導性がある。カルシウムイオンやナトリウムイオンが溶けているから。電導性のある水に電流が流れれば、電極が溶け出す。鉄やアルミの酸化物で、赤茶色い浮遊物が生じる。
前校長の筆からすると、「怪しい機械からアルミや鉄が溶け出している」っていう認識は無い様子だった。

私はその非科学っぷりに驚愕し、怒りを憶えた。そこで、校長が置いた紙の横に、私の見解(水道水に電流が流れない方がおかしい・水道水の「ゴミ」は電極由来だ・「ゴミ」が出ない綺麗な水は単なる蒸留水だ)を記した紙を貼った。翌日かその翌日あたりに、機器と校長の手書きのメッセージは職員室から消えた。
彼と私の年齢は確実に四捨五入で50歳は離れていたのだが、嘘を見逃すわけにはいかない。私は理科教員だし。

もちろん、水道水の電気伝導性が高すぎるならば問題である。金属か何かが溶け込み過ぎってコトになる。その場合は飲み水に適さないだろう。


前校長は、何であんな行動に出たのだろう。

何故、私はそんな出来事を思い出したのだっけ?
数日前のニュースか何かを見て、この出来事を思い出したような気が。元のニュースは忘れた。

ここにあるのは2010年7月12日 21:55の日記です。

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