「社会を明るくする運動」で社会は明るくなるのか

最近読んだ本で読み応えがあったのは『獄窓記』です。山本譲司(アマリンク)という方が著者です。内容は書名の通り、山本氏が体験した「獄の中の記録」です。


「秘書給与流用」というと、2002年3月に話題となった辻元清美氏や田中真紀子氏を思い出す方が多いと思います。
山本譲司氏は自身2期目の衆議院議員在職時の2001年、「公設秘書給与を詐取した」という罪で1年6ヶ月の実刑判決を受けた方です。上の本にもありますが、クニから詐取したお金は私設秘書の給与などに流用したとのことです。

この本を手に取ったのは、同氏の著した『累犯障害者』が興味深い内容の本だったからです。そのデビュー作?に当たるのが『獄窓記』です。
特に『累犯障害者』を読むと、「犯罪を犯すヒトは、犯すべくして犯す」という気がします。じゃあ何で『累犯障害者』なんて本を手に取ったのかというと、Birth of Blues に「読め読め」って書いてあったからです。


本気で社会を明るくするんだったら、「犯罪を犯した者が、犯罪を犯さないようなハード的なしくみ」をきちんと構築すべきだと思います。ワケ分かんないポスター掲示するような、現在の「ソフト的な『社会を明るくする運動』」には、あまり意味を感じません。
あるいは、景気を良くする、かな?(参照)
私にできることは山本譲司の著作を紹介するくらいですが、そのほうが多少なりとも「駅の垂れ幕や街角のポスター」よりも有意義だと思います。
私のリアルの知人だったら、文庫本をお貸しします。とりあえず今は「学級文庫」に置いてあるので。


以下は『獄窓記』についてのおまけ。
山本譲司氏は、今をときめく菅直人氏の公設秘書をやっていたそうです。『獄窓記』にも管氏が時々出てきます。「とてもいい人」として描かれています。ま、世話になった人を悪くは書けないでしょうけれど。
それに対して辻元清美。ひでぇ輩です。


過去の関連する日記
「社会を明るくする運動」不要論(2005年7月)
ごまめの歯ぎしり(2006年3月)
原理主義者として(2006年11月)

ここにあるのは2010年7月 1日 22:44の日記です。

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