中学2年の理科2分野(生物・地学分野)では、消化器官の勉強をします。
デンプンに唾液を混ぜて適温で放置し、ヨウ素液を反応させる実験があります。私自身は、中学校は当然?として、小学校でも同じ実験をしました。いや、させていただきました。先生ありがとう。私は今でもその実験を憶えていますm(_ _)m
結構、実験の準備や後始末って面倒なんですよね。昨今は「理科が苦手な小学校教員が多い」とも聞きますし、由々しき問題でありますねぇ。
で、私自身が10年ぶりに、オシエゴにその実験をやらせます。
この実験で一番難儀なのは「唾液の採取」です。私自身が実験した際も、10年前に生徒にやらせた際も、『口に水を含み、しばらく待った後、それをビーカーに吐き出す』ってことを行いました。これはあんまり楽しい作業じゃありません。その後、採取された「薄めた唾液」を試験管内のデンプン水溶液に作用させるのです。温度は40℃前後で。
今回念のため「教師用指導書」も確認してみました。勤務先の中学で採択しているのは東京書籍のものです。そこにはこう書いてあります。
大きめの綿棒に唾液をふくませて,試験管に入れる方法を用いてもよい。なるほど。そして、更にそこから私は改善策を見いだしました。「綿棒よりも、綿球の方が良くね?」って。
それが上に示した画像です。
片方は対照実験として「水」を含ませた綿球をデンプン水溶液に加えています。もう片方が私の唾液を含んだ綿球。
この綿球は保健室から貰いました。直径1cm内外の綿球を2等分して用いています。そのまま口に含んだら、病院チックな味がしました。この綿球は「カルメロースナトリウム(ウィキリン)」ってもので処理されているようです。カルメロースナトリウムは水を吸収し、膨張する性質があるそうで、アイスクリームの増粘剤に使われたり、下剤としても用いられる物質のようです。明日、生徒に実験をさせる際には、水道水でしばらく洗ってから使用するつもりです。予備実験では酵素があんまり働かなかったのです。唾液が綿球の中に捕捉されすぎたのだと考えています。
2010/6/3 追記
綿球、良い感じでした。やはり、まずは水洗いした方が「吉」みたいです。
1クラス8班で、2クラスほど実施しました。デンプンがほとんど分解されない班(失敗した班)が出ました。「失敗」があったほうが、酵素についての理解が深まります。全部の班が実験に成功しても、あまり面白くないのです。