新生児用の衣類のパッケージには「ホルムアルデヒド移染防止のため、袋は開けないでください」という但し書きをよく見る。
昨年、配偶者の従姉妹に子どもが誕生し、彼(赤ちゃん)のために衣類を物色していて知った。
大体において、新生児の衣類は「真空パック」や「鮮度保持パック」などに入れられているわけではない。基本的にプラスチック製の透明な封筒に入っており、封筒の口は開いている。「オープンエアー」と言って差し支えない状態だ。その口の一部分だけ、セロハンテープでとめてある場合が多い。
ホルムアルデヒドのように低分子の化合物が、衣料品店内に存在しているならば、そいつはどんどん拡散していくだろう。
本当に「他の衣類(あるいは壁紙?)からのホルムアルデヒド移染」を防止したいならば、プラスチック製の袋を完全に密封しない限り、ホルマリンの汚染は避けられないのでは無かろうか。
そして、もし汚染された衣類を買ってきたとしても、欲しかった「赤ちゃん用衣類」自体がホルムアルデヒドを発するのでないならば、そいつを普通に洗濯して乾かすことにより、ホルムアルデヒドはどこかへ飛散してしまうだろう。
だから、私は「ホルムアルデヒド移染防止のため、袋は開けないでください」というメッセージは、ほとんど無意味だろうと考える。
無意味繋がりで行く。
以前、東京の西の方でバスに乗った時、イカしたステッカーを見た。
画像を撮影しようかとも思ったが、他人の目が気になるのでできなかった。
そのステッカーには、以下のような文言があった。
「○○バスでは、テロ等防止のため、危険物の持ち込みを禁止しております。ご協力よろしくお願いいたします。」
なお、そのバスではボディーチェックや持ち物検査などは無い。
本気のテロリストだったらば、ステッカーの指示に従うわけはない。自ら「危険物」を持ち込むだろう。また、テロ実行の際、見知らぬお客さんの「危険物」は関係ないだろう。
大体、どのような客であれ、公共交通機関への「危険物」の持ち込みは法令で禁止されているはずだ。
ググって面白いページを発見した。
ただし、私が見たステッカーと、上記引用文書の直接的な関係は無いようだ。時期とステッカーの場所が異なるから。
公共交通機関等におけるテロ対策の強化について
公共交通機関等におけるテロ対策の新規強化事項自動車(バス)
実施事項
ステッカーの貼付
具体的内容
危険物持込禁止の協力要請を行い、東京都内の全ての路線バスのステップにステッカーを貼付
国土交通省だそうで。バカ役人極まれり。
ステッカーでテロが防げるなら、誰も苦労はしない。