高等学校などに於ける「合格実績水増し」は、今後も続々と発覚するだろう。
「1人で73学部・学科に合格」は確かに「やりすぎ」ではある。しかし、この問題が難しいのは「線引きができない」という点にあるだろう。「1人で○校までの出願は許されるが、○○校だとダメ」って、一概には言えないだろうから。
よくよく冷静に考えてみると、大学は入学定員に対して「合格者」を多めに出している。東大や京大みたいな「超人気校」でも無い限り、大学は必ず合格者に逃げられてしまうから。それに加えて、センター試験に相乗りする私立大学が増えている。昔よりも「センター試験の点数のみで合否判定」って私学が増えた気がする。そういう私学は、堂々と国公立大学受験者の「落ち穂拾い」を行っているわけだ。
私の勤務先は生徒が希望したままに、大学に出願させている。というか、出願は生徒が行うものだから、アタリマエだけど。しかし、うちのガッコでも「学校で受験料を負担したらどうなんだ」ってハナシ、冗談半分(つまり本気半分)ながら、ヒラ教員間で出ていた。危ないところだった。
「くそ真面目な指導と学校運営を行っていて、"ブーム"に乗り遅れただけ」と言えるかも知れないが。
全ての中等教育学校や高等学校は「合格先一覧」というデータを発表する限り、自動的に「水増し」をしてしまっている。大学の「入学者数」よりも「合格者数」の方が、圧倒的に多いのだから。
この現状を避けるには、高等学校や中等教育学校が持っている「卒業生の進学先」というデータを用いれば良いのだろう。今後は、それが「正当な学校の評価基準」となっていくハズ。