平成20年度東京都公立学校教員採用候補者選考実施要綱
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/buka/jinji/20senko/20jissi.htm
から引用
募集する校種・教科等
高等学校 情報
受験資格
情報の高等学校教諭普通免許状
数学又は理科の高等学校教諭普通免許状
※情報の他、数学又は理科の免許状も必要です。
※情報で採用された場合、数学又は理科の授業を担当することもあります。
神奈川県で情報科を受け持っている先生のブログによると、神奈川県は「情報科」の免許だけ持っていれば、教員採用試験を受験できたらしい。
東京都教育委員会って、数年前から公立学校に「主幹」というポストを導入している。これは、いろいろと問題があるという説もある。徐々に新聞の記事になったりもしている。ま、私の職場には関係ないけど。で、来年度からは「主任教諭」とか「統括校長」ってポストも新設されるらしい。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2007/06/20h6s101.htm
昨年秋、東京私立学校教職員組合連合(私教連)での勉強会に参加した際、「そういう噂」を聞いてはいた。「そういう噂」とは「東京都は教育職員の給与の細分化を画策しているらしい」ってコト。
しかし、こんなにさっさと(約1年後に)導入が決定されるとは思っていなかったッス。
ま、余所の芝生(?)の話はさておき、本題の情報科へ。
東京都教育委員会って、「主任教諭の導入」みたいな「反クミアイ的」なコトを含め、割と「先進的」である気がするのですね。東京都は新規募集の「情報科の教員」に「理科または数学の教員免許」を求めています。これは「普通教科『情報』が無くなるだろう」っていう見解に基づいた行動である気がするのですね。
私は、普通科高校の情報科って、無くなって構わないと思っています。目的自体が曖昧だから(参照:3月の日記の後半部分)。
で、この春、「渡航条件」ならぬ「都高情研(東京都高等学校情報教育研究会)」の「研究大会」に参加した際、鈴木寛(すずきかん)なるヒトの講演があった。
彼曰く「情報科を無くさないよう、色々アピールしないと情報科は無くなるかも知れませんねぇ...」って。
彼の公式サイトを見てみると、「情報科云々...」ってフレーズは、パッと見では見あたらない。あたりまえか。
確かに「お産難民」を救うコトなどの方が重要でしょう。
繰り返す。私自身は、普通科高校の「情報科」が無くなっても構わない、むしろ積極的に廃止したいと考える人間なのである。
「問題解決」ってフレーズが「普通教科情報」のキーワードの一つなのだが、そんなのが教科の目標になり得るという点がおかしいと思う。
情報科に関わる先生のブログを見ていると、時々この「問題解決」ってフレーズが出てくる。それぞれの先生のココロの中で、「問題解決を目指す教科なんて、どこかおかしいぞ」って感じているのじゃ無かろうか。だから、わざわざ日記に記したりしちゃうのだ、多分。
また、「総合的な学習の時間」も同様に無くしちゃいましょう。以前にも同じ様なことを記したコトあるが、もう少し丁寧に。
学校などの教育機関では、様々なプロフェッショナルによる、発達段階に応じた「古典的な教科の授業」が用意されている。それらを受けることにより、児童・生徒はそれぞれの学問領域の神髄に近づいていく。そんな作業を繰り返す中で、個人内に於ける価値観や人生観というのは徐々に醸成されるのだろう。無理に「総合的な学習」なんて行わなくても、教員が楽しんで授業を展開できれば、そのねらいは達成できると思うのだ。
そして、話は冒頭へ戻る。
「先見の明」がある東京都が示すように、情報科は消滅の方向へ向かっている。