右足の薬指に、"イボ"ができている。ウイルス性のものだそうだ。
「だそうだ」と伝聞形にしてみたが、「ウイルス性」であることは、ネットで検索して知っていた。
以前に別の指に同じようなものができたときは、風呂上がりに気合いで引っこ抜き続けた。いつの間にか完治していた。結構血まみれになったけど。
今回のイボには1年以上前、もしかすると2年近く前に気付いていた。「痛いわけでもないし、そのうちに医者に行こう」って思ったまま放置してしまった。直径は数mmまで成長してしまった。血まみれになると結構痛いので、キチンと治療してもらうコトにした。春休みの1日に日暮里の医院に行ってみた。
初診だったので「問診票」を書かされた。診察まで2時間待った。
問診票には「右足薬指にウオノメ様のもの」と書いておいた。「ウイルス性のイボ」って知っていたのだが、あんまり知ったかぶりしても「可愛くない患者」に見られそうな気がしたので、意図的に「ウイルス性のイボ」を知らないフリをしておいた。
また、やはりネット上で検索して知っていた。液体窒素でイボを焼く治療が行われるらしいことを。
診察は数分だった。医師曰く「これはウオノメではなく、ウイルス性のイボですね」と。私は「はぁ」と答えた。医師は「ウイルス性ですから、あんまり触ってはいけません。他の場所に感染します」と教えてくれた。これは初耳だった。
二重の紙コップに入った液体窒素に巨大な綿棒を突っ込み、綿棒の頭に含ませた液体窒素でイボ(とウイルス)が焼かれていった。チクチクと焼かれた後、薬が塗られ、絆創膏が貼られた。
会計まで、また小一時間待った。
もう10年近くなるだろうか。いつからか、私の手の爪と皮膚の間に、黒い筋(太さ1mm以下、長さ3mm程度)が所々存在しているのだ。
診察後、帰宅して気付いた。この「爪の下の黒い筋」も「ウイルス性」かも知れないコトに。
入浴後、爪と皮膚の隙間を楊枝などでほじっては、足の指用に処方された抗菌剤を擦り込む日々を過ごした。徐々に黒い筋が目立たなくなっていった。良かった良かった。
実は、この「爪の下の黒い斑点」は、ずっと謎の存在だったのだ。
何故なら『巨人の星』で擦り込まれてしまっていたから。
「巨人の星 メラノーマ」 でググった
巨人の星の登場人物一覧 - Wikipedia ← 素敵すぎ
爪の下の黒い斑点は、悪性黒色腫ではなく、ウイルス性のものだったのだ。数年来の謎が解け、ほっと一息の私であった。
でもって、医師は「一週間くらい経ったら、また来てくださいね」と仰ったが、既に10日以上経過してしまった。仕事が立て込んでいるので、なかなか医者には行けないのであった。