さらばニチレイ

日本経済新聞に、ちょっと前まで「ニッポンの教育」って連載があった。
で、その記事に対する読者の反応をまとめたものが、16日の朝刊にあった。

その紙面には「識者インタビュー」ってコトで、3名のインタビュー記事があった。その一つを引用する。
私が気になった一カ所だけだと偏向報道?になるだろうから、あえて全文を。

浦野光人 ニチレイ社長
-最近の新入社員に学力や規範意識の低下を感じるか。
「あまり感じない。ただ不安に対する耐性が欠け、少しの失敗でうろたえる。偏差値に基づいて合格圏の大学を狙う受験指導のせいだろうか。チャレンジ精神が弱い」
-企業が求める人材像は。
「グローバル化の中で日本は創造性を発信しなくてはならない。多様な考え方を持ち、自ら問題を発見し、解決していく人材が必要だが、育成できていない」
-ゆとり教育については。
「総合的学習などの考え方は悪くなかったが、方法の検討が不十分なまま導入してしまった。今は学校と社会の距離がどんどん開いており、同友会では学校と企業との交流事業を進めている」
-父親が家庭教育に携わる時間が少ない。企業も考えるべきでは。
「その通り。企業、学校が互いに歩み寄るべきだ。例えば授業参観は必ずしも昼にやらなくてもいいのではないか」
-学校が改革すべき点は。
「学校や教員に対する評価を導入し、競争原理で効率を高める。学校は教員一人ひとりが独立の経営体で、組織として仕事を進められていない。校長の権限強化が一つの焦点になる」
-学校との交流でどんなことを感じるか。
「中学生に自信が乏しく、将来の志望をはっきり言わない。自分が何の役に立てるか分からないのだろう。日々の食事一つを考えてみても、生活が多くの人に支えられていることが分かる。どんな仕事も社会に貢献していることを伝える教材になるのではないか」

私がビックリ仰天したのは「授業参観は必ずしも昼にやらなくても」ってフレーズだ。他にも突っ込みドコロはあるけど。
新聞社による編集の結果、上記のような文面になったのかもしれない。企業の改善すべき点を浦野氏はきちんと言っていたのかも知れない。
しかし、授業参観を朝や夜に行えって本気で思っているのだろうか? それだとしたら、かなりおかしな人物である。
企業のトップがやるべきコトは、勤務時間を短くしたり、有給休暇を取りやすくしたりすることだろう。他に何があるのだ? 私は、学校という存在が、会社勤めの父ちゃんに合わせて、変な時間に授業参観を行う必要は感じない。

浦野氏も、この文章を編集した記者も、一体何を言いたいのだろう。

私は今後、ニチレイ製品の不買運動を展開することにした。
なお、我が家に於いては、現時点でもニチレイの食品は冷蔵庫には見あたらなかった。大変に良かった。安心して寝るとしよう。

ここにあるのは2006年12月17日 00:31の日記です。

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