本日、私の隣の席に座っている先生が言った「そのプリンタって使えるの?」
プリンタ近くに居た先生が答えた「もうだいぶ前から使えてますよ」
「そのプリンタ」とは、職員室に2台ある共用レーザープリンタの1つである。
夏休みの終わり頃「2台あるプリンタのうち、1台では印刷できない」という訴えを聞いてはいた。(私は校内で情報処理部に属していたりするのです)
どういう具合か知らないが、ここ数年、プリンタに送信するとエラーになってしまい、印刷が完了できないファイルを作成される方々がいらっしゃる。使用しているアプリケーションは一太郎の場合もあれば、ワードの場合もあり、エクセルの場合もあった気がする。
その方々がアプリケーションを利用して「印刷」を行う。使用中のパソコンからネットワーク経由でプリンタにジョブが送信されるのだが、何故かエラーになってしまうのだ。そして、そのジョブが詰まってしまう。
「プリントが完了できないファイル」を作成された方は、何度も同じファイルの印刷命令を出したりする。当然、エラーは積み重なっていく。拙いのは、その状態のプリンタに「エラーにならないジョブ」を送信なさる方がいるコトだ、それも繰り返し。そして、印刷されないジョブがどんどん溜まっていく。
印刷の命令を出して、印刷が行われない場合、パソコン(Windows系)にそれなりに詳しいヒトは「タスクバーのインジケータ(普通は画面の一番右下)でプリンタのアイコンを確認」するか、「(スタートメニューから現れるコトが多い)コントロールパネルからプリンタの状態をチェック」するだろう。
しかし、パソコンに疎い方々は、印刷が行われないと「おかしいなぁ」ってコトで、そのジョブを連続送信してしまう傾向がある。パソコンの操作に於いて、「うまく動かないので、何度も同じコトを繰り返す」ってのは、「無意味な行動」だと思うのだが、そういう認識はお持ちでないらしい。
で、エラーとなったジョブの削除が行われてしまったりすると、当然のことながら「エラーにならなかった、渋滞していたジョブ」が次々とプリンタから吐き出されるのだ。「長い便秘後の下痢」って感じである。私は基本的に便秘にはならない人間である、余談だが。
これまで、どれくらい無駄に印刷された紙を引き取ったことだろう。裏側をリソグラフの印刷に用いたりするのだが、なかなか使いきれるものではない。
で、話は戻る。夏休み終わりに「プリンタ不調」の報を聞き、私は「また、誰かが変なファイルを送り続けているんだろう」って解釈していた。「もう1台は使えるらしいから良いだろう」とも思ってた。
その数日後、私もプリンタを使う必要があり、印刷の命令をネットワーク上の問題(?)のプリンタに送った。プリントされなかった。
コントロールパネルからプリンタを調べてみても、ジョブはきちんと消化されている様子だった。プリンタの状態も正常のようである。いったいどこにデータが消えてしまったのだろうかと、数分間(だったかな?)プリンタを観察してみた。
最初に、プリンタ裏側の小型プリントサーバーのアクセスランプが点灯していないことに気付いた。そして結局のトコロ、プリンタの上流に存在するスイッチングハブが動作していないことが判明したのだった。そのハブはACアダプタで電源を取っているのだが、何故だかACアダプタがコンセントから抜けていたのだ。そして、身代わりなのか何なのか、誰の物とも知れぬケータイの充電アダプタが刺さっていた。
「問題は単純なところから発生する」というコトを、身をもって知った夏の日であった。
私のプリンタ問題解決は数日前だったのだが、冒頭の発言は本日行われたものだった。「近くにあるプリンタは、ずーっと使えないものだ」って認識してたらしい。彼の中ではプリンタが使えないコトは「伝説化(?)」していたようである。