でんじろうLOVE (及び、ノベック1230に関しての疑問)

私はかなり「でんじろう先生」(画像ググリンク)のファンである。


昨日、日本テレビの『世界一受けたい授業』ってヤツにチャンネルが合ったら、彼が出ていた。
その中で、「濡れない水」みたいなのを扱って授業をしていた。

そいつは消火剤として売られている液体らしい。住友3Mが販売しているノベック1230という製品だそうだ。

そのページを見る限り、とっても優れものの製品に見える。温暖化への影響も二酸化炭素並みであり、分解するまでに数日間であり、従ってオゾン層への影響も少ない... らしい。
3Mってのは、めちゃめちゃ化学に関する技術力がありそうだから、うまいこと各種測定(温暖化への影響を測定する試験など)の盲点をつきながら、その分子(フッ素化されたケトンの一種)を設計したんじゃなかろうか。
本当に大気中で数日間で分解してしまう有機化合物ならば、それはかなり凄いのだが、分解産物の安全性とかはどうなってるのか疑問に思った。分解前の製品ノベック1230が安全なのは確かだとして、分解途上のフッ素化合物の人体等に対する安全性なんかは測定しないんじゃないかと思ったのだが、本当のところはどうなのだろう。また、消火に際して発生するフッ素化合物も、結構毒性が高いんじゃないだろうか? よく分からない。

で、先ほど「ハロン ノベック」でググッてみたら、以下のブログを発見した。なお、ハロンってのは臭素を含んだ有機化合物で、やはり消火剤として以前から用いられているガスである。
「へタレ生活日誌:【サプライズw】ノベック1230」

それを見て、以前にもこの物質がテレビで紹介されていたことを知った。
でんじろう先生が行っていたのも、上のブログに書いてあるのとだいたい同じ実験だった。昨日、彼は半紙に墨で「科楽(←かがくって読むんだそうだ)」と文字を書き、その書きたての半紙をノベック1230って液体に突っ込んでた。

ノベックに半紙を突っ込んだ後、ノベックは揮発してしまったのだが、墨汁はまだ乾いていなかった。ノベックが揮発することは別に不思議ではないが、墨が全然乾いていなかったという現象が面白かった。


昨日の番組で「謎の生物」という触れ込みで出現した黒っぽい物体。それが「磁性体入りのスライム」だってコト、私は一瞬で分かった。でも、磁性体の選択とスライムの配合には、それなりのコツがあるのだろう。
で、「磁性体 スライム」でググッてみたところ、この商品(?)は20世紀末に世の中に発表されていたコトを知る。「マグドロン」ってページは1999年に作成されたらしい。

でんじろう先生って人は、都立高校の先生をしていた(らしい)トキから、テレビで見たことがあった。NHKのドキュメンタリーかなんかだったような気がする。もう10年以上前なのだろう。
ペーパーテストが得意でない生徒が集まってくる都立高校で教鞭を執っていた。なお、鞭なんかは持っていませんでした。
私が見ると、とっても興味深い理科(確か物理)の授業を展開しているのだが、その都立高校の生徒はあんまり反応していなかった。先生がかわいそうだった。それでもでんじろう先生は、生徒を喜ばせるべく、次々に新しいネタを作っていったようだ。(彼の経歴についてはウィキペディアにも書いてありました。)

世の中には、でんじろう先生が行う「科学ショー」を「単なる見せ物だ」と批判している方もいらっしゃる。まあ確かに、過去には単なる「ショー」でしかない番組もあった。「まめまめ星人」とかね。
しかし、昨日の『世界一受けたい授業』は、科学的な説明もされていたから、とっても良かったと思うのでした。

ここにあるのは2006年9月 3日 14:16の日記です。

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