ここ数年は落ち葉焚きの香りがせず、どうもしっくり来ない晩秋が続いている。
ずいぶん前に図書館で借りた本、日本評論社というトコロが出している『ダイオキシン・神話の終焉』だったと思う。その中に「人間は昔からダイオキシン類をバンバン吸って生きてきた」という記述があったはずである。
確かに言われてみればその通りだ。私達の祖先は洞穴で生活し、焚き火などをして煮炊きをしていたワケである。「昔は“塩ビ”なんか無いじゃないかっ!」っておっしゃる方がいらっしゃるかも知れない。ダイオキシンは簡単に言うと「ベンゼン環×2+酸素×2+塩素数個」という物質である。ベンゼン環は、私達の体を構成する有機物(炭素化合物)に大量に存在するし、塩素(塩化物イオン)も同様にたくさん存在する物質である。昔の人々が行っていたように、焚き火をして暖を取るだけでもダイオキシン類は発生するし、肉や魚を炙ればその量も増えた事でありましょう。でも、昔のヒトが元気でいてくれたおかげで、私達が存在しているのです。洞窟内などで炎とともに暮らしてきたのがヒト族ヒトであり、私達は他の野生生物よりもダイオキシン類には耐性がある可能性も否定できないとのコト。
上の本を読むか、書名で検索して頂ければ分かるのだが、世の中のダイオキシン類の量はどんどん減少しているのだそうだ。
まあ、焚き火の煙は火事の煙と間違えられるコトもあるだろうから、都会のど真ん中での焚き火は止めた方が良いかも知れないが、田舎だったらバンバン焚き火して欲しいと思う私である。あの香りは秋の香りであるから。