ゴキブリに思う

久々に、ゴキブリに遭遇した。
食器を洗おうと、電灯をつけた。しばらくし、視野の隅にある黒い影に気づいた。蠅叩きもないし、スリッパも届かなそうな隙間だったので、輪ゴムを手に取り、狙いを定めて放った。見事的中した。
私が幼かりし(小学生の)頃、輪ゴムで蠅を狙撃するコトに熱中した時期があった。炬燵の縁にマッチ箱を並べて端から倒していったり、網戸に御座す蠅に対して、蠅叩きを用わず、輪ゴムによりその息の根を止めることに執心した時期があった。
そんな怪しい記憶がドワッと蘇った。そんな世界に浸り続ければ、神戸の「少年A」の先輩になれたかも知れない、と思った。現在のところ、私はそれなりに普通のヒトであるらしい。
瀕死のゴキブリは、私の手にした懐紙から逃げおおせた。しかし、冷蔵庫の端から転落し、冷蔵庫の背面にある「蒸発皿」に落っこちた。じきに昇天なさるであろう。

ここにあるのは1999年6月 3日 21:00の日記です。

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